夏の休暇で、海外旅行に出かけようと計画している人もいると思います。何事もなく楽しい旅行になるのが一番なのですが、日本では想像できないような出来事に巻き込まれる可能性もあります。今回は私(記者)が海外で遭遇した珍事についてお伝えしましょう。その珍事とは、なんとニセ警察に捕まってしまったのです。

イスラエルを旅行中のことでした。私が宿の外でタバコを吸っていると、ふたりの男が近づいてきました。私服のふたり、一見普通の男性に見えるのですが、ただならぬ雰囲気をかもしています。すると突然、非常に聞き取り辛い英語で「警察だッ!!」と言い出したのです。

ナニナニ、何事? ナンも悪いことしてないぞ? 私の頭のなかは「?」で一杯。どうしてそんなに威圧してくるんだ? と思っていると、ヘブライ語かアラビア語で、何かを言いながらID(警察証)を見せた後に、私の腕をつかんで壁の方に向くように指示しました。

あれ? なんかチラッと見せたID、嘘クセッ。ニセモノじゃないのか? そう思い、つかまれた腕を振り払って「何すんじゃコラッ!! もう一回ID見せろ」と抵抗したのです。そして再度提示されたIDを見ると、どう見ても免許証、もしくは住民登録証ではないですか。少なくともIDには見えないのです。

そこで「ちょっとこれ借りていい? 警察行ってくるわ」というと、急にうろたえだして、「お前はどこから来た?」と質問を返してきたのです。そして、

記者「東京から来た」
ニセ警察「東京で何やってる」
記者「日本の軍隊、部隊はレンジャー忍者

レンジャー忍者ってなんだよ、と自分で自分にツッコミを入れたくなったのですが、とにかくデカイことを言った方が良いと思い、そんな嘘をつきました。すると……、

ニセ警察「なら問題ない、行ってよし!」

えーーーーーーーーーーーーーーーーーー!! なら問題ないってどういうこと? ふざけんなよッ!! 非常にムカついたのですが、とにかく何事もなくその場を切り抜けました。海外に出かける方はニセ警察に十分に注意してください。ちなみに「忍者」と嘘をつく方法はあまりオススメできません。かえって危険に陥る場合もあるので、注意してください。情報収集を十分にして、危険な場所に近づかないのが得策です。

取材、写真:Photographer Koach
執筆:フードクイーン・佐藤

▼ エルサレムの旧市街

▼ エルサレムの嘆きの壁と岩のドーム