いびきに歯ぎしり、寝相の悪さ……などなど。ベッドを共にするパートナーの様々な「くせ」に頭を悩ましている方は少なくないだろう。「安眠を得るにはベッドを別々にするしかない!」と考えたことのある方は、実行に移す前にこの調査結果をご覧頂きたい。アメリカのピッツバーグ大学が実施した研究で、パートナーと同じベッドで寝ることが健康に良い理由が明らかになったのだ。

ピッツバーグ大学の研究によると、誰かと同じベッドで寝ると、ストレスに反応して放出されるホルモンであるコルチゾールの分泌量が下がるという。コルチゾールの分泌量が高い状態が長く続くと、サイトカインという、炎症を起こすと心臓疾患や鬱、自己免疫疾患をもたらすというたんぱく質が増加するそうだ。

また、親しいパートナーとベッドを共にして眠ることは通称「ラブホルモン」と呼ばれ、親密感を高める作用を持つことで知られるオキシトシンというホルモンの分泌量を上げると考えられている。

オキシトシンは長いことセックスの間に分泌されると考えられていたが、オキシトシンの効能を研究しているデビッド・ハミルトン博士によると、セックスだけでなくベッドで抱きしめあったり、ベッドでの会話「ピロートーク」の際にもオキシトシンは分泌されるのだそうだ。

オキシトシンの分泌量は健康状態に大きな影響を与えると多くの研究者が主張している。たとえば、スウェーデンのマルモ大学病院の研究者によると、オキシトシンの分泌量が少ない人は胃の動きが遅い傾向にあり、特に過敏性腸症候群の患者はオキシトシンのレベルが低いことが判明しているという。その他、オキシトシンは炎症を抑える効果もあるといわれる。

とはいっても、いびきや歯ぎしり、寝相の悪さなど女性が一緒に寝る男性パートナーに対して不満を抱くことも多いだろう。しかし、ある調査によると、長期間パートナーと安定した関係にある女性は、シングルの女性と比較して、より短い時間で眠りにおち、夜中に目を覚ます回数も少ない傾向が見られたそうだ。相手との関係が良ければ、多少の「障害」があろうとも眠りの質は落ちないのだ。

パートナーとの関係が良好であれば同じベッドで寝ることも苦にならないどころか、健康状態も良くなるし、睡眠の質もアップする。まさにいいことずくめなのである。

(文=佐藤 ゆき
参照元:Mail Online(英文)
photo:flickr MarksandSparks