次に見られるのは、105年後と言われている世紀の天体ショー「金星の太陽面通過」。日本では2012年6月6日の午前7時頃から約6時間にわたって観測できた。あいにく東・北日本は悪天候のため見ることができなかったようだが、西日本から九州・沖縄にかけては観測できたようである。

日本の太陽観測衛星「ひので」(第22号科学衛星ひので)は、地球の外からその様子をとらえており、公開されている画像を見ると、途方もない迫力に圧倒される。

地上約680キロの極軌道を周回するひので衛星は、地上と同じく太陽面通過を観測できたそうだ。しかし衛星が南北に移動するために、金星は波を打ったように移動して見えたという。

国立天文台(JAXA)のホームページには、その一部始終の映像と画像が公開されている。それを見ると、まるで太陽に金星が吸い込まれそうになっているのだ。太陽の強烈な存在感と、宇宙の神秘に圧倒されるばかりである。

ちなみにこのページにはより詳細な情報と、1024 × 1024の大きなサイズの画像が用意されている。より鮮明な画像を見たいという方は、そちらもチェックして頂きたい。それにしても、次の観測が105年後とは……。宇宙のスケールの大きさに驚かされる。

参照元:国立天文台 / JAXA