以前、米ニューヨークに漫画『銀魂』の熱烈なマニアがいるとお伝えした。彼は登場キャラクター坂田銀時(銀さん)に憧れて、コスプレするだけでなく、日常生活までマネしているという。そのロシア人の彼(以下:銀さん)が、なんと日本に滞在していることが判明した! 2012年5月中旬に来日。しかし当初は連絡手段を持っていなかったために、当編集部も来日の事実を知らなかったのだ。

5月末になって編集部メンバーに突然、「ギンサンデスッ!」と電話があり、コスプレイベントに連れて行って欲しいというので、早速イベントに行くことに。それにしても前もって伝えておくれよ、銀さん……。

■合言葉は「イイデスッ!」
実は銀さん、日本語が堪能ではない。いやむしろ、ほとんどしゃべることができない。1年間勉強したというのだが、限られた単語しかしらないのだ。上機嫌になると「イイデスッ!」という。これは英語でいうところの「good(良いね!)」や「excellent(最高!)」の意味として使っているようだ。

この日、銀さん一行が訪れたのは、写真家の杉山宣嗣氏がコスプレ写真集アプリ「COSPLAY SHOWCASE」を発表したことを記念して開催されたイベントである。銀さん会場に着くなりテンションマックス、いきなり「イイデスッ!」を炸裂させて大興奮の様子。それもそのはず、会場にはコスプレ写真が展示されるとともに、撮影に参加したレイヤーが大勢集まっていたのである。

■本物の銀さんより酒が強い
原作の銀さんは、酒好きだがあまり強い方ではない。来日中の銀さんはやたら酒が強いようだ。彼がいうには、酒1升を一晩であけるのだとか。ロシア生まれの彼にしてみれば、ウォッカ(アルコール度数40度)に比べて日本酒(約12度)は水のように感じられるかも。この日、イベント会場では特別に飲食が振舞われており、成人レイヤーはお酒を飲むことも可能だった。銀さん駆けつけ三杯とばかりに、次々に缶ビールを飲んでケロっとしている。ロシアでは近年まで、アルコール飲料と認められていなかったらしいが、銀さんを見ていると、「そうだろうな」と納得させられる……。

■日本レイヤーと積極的な意見交換
イベントに参加したレイヤーのなかには、語学堪能な人も少なくなかった。日本語をほとんど知らない銀さんは、英語が話せる人たちといろいろとコミュニケーションを図り、日米のイベントの違いや、好きなキャラクターについて熱く語ったようである。

コスプレ本場の日本で、他のレイヤーとの意見交換は彼にとって大きな刺激になった。「クー!(cool!)、イイデスッ!」の大連呼。最後にはイベントの生中継でインタビューまで受けたのである(その様子は「cosplayshowcase」のUstream録画映像で確認できる。銀さんの登場は1時間16分あたり)。

ちなみに、会場となった渋谷道玄坂の「サノウラボプラス」では、杉山宣嗣氏のコスプレ写真展が、6月13日まで開催されている(土日祝休館)。入場無料なので、興味のある方は、足を運んで頂きたい。

■街を歩けば「銀さ~ん!」の声
会場をあとにして、渋谷の街を歩く銀さん一行。すると、あちらこちらから「あ、銀さんだ!」や「銀さんじゃね?」、「カッコイイ!」などの声が聞こえてくる。わずか5分歩く間に、立て続けに声をかけられまくり。なかには「一緒に写真撮ってください」と、カメラを差し出す人までいた。さらにはバーに入ると、いきなり「写真いいですか?」と一杯目を飲む前から記念撮影。もちろん、銀さん自身は「イイデスッ!」と上機嫌。かくして、銀さんの渋谷探訪は大満足のうちに幕を閉じた。銀さんの旅はまだまだ続く……。

「COSPLAY SHOWCASE」杉山宣嗣写真展
住所:東京都渋谷区道玄坂1-16-3 渋谷センタープレイス1F
会期:5月17日~6月13日
時間:10:00~19:00
休館:土日祝日

銀さんのTwitter: http://twitter.com/#!/skv012a
銀さんのFacebook: http://www.facebook.com/skv0ra(ログイン必要)
Photo:Rocketnews24
レポート:フードクイーン・佐藤

▼ イベント会場にあらわれた銀さん

▼ 杉山宣嗣氏によるライブフォトセッションが行われていた

▼ 素晴らしいコスプレイヤーに、銀さんご満悦

▼ 最後にはインタビューを受けました

▼ 渋谷の街を歩く銀さん。続々と声をかけられる事態に

▼ 「チョットマッテ」と立ち止まったのは、無料案内所の看板。銀さんは何を思う!?

▼ そして、とあるバーへ……

▼ すると、いきなり記念撮影!

▼ 渋谷を楽しんだ銀さん。感想はもちろん「イイデスッ!」