現代人の生活に欠かせないものといったら、コンビニやパソコンなどが挙げられますが、それらと同様に、いやそれら以上に、なんといっても「携帯電話」こそが必須アイテムなのではないでしょうか? 仕事で使うのはもちろんのこと、現代人の恋愛においても必須アイテムです。

思い返してみれば、我々がまだ中高生の頃は、携帯電話どころか、ポケベルすら普及していない時代でしたね。では、意中のお相手に電話したい場合はどうしていたかというと、自宅に電話するしかありませんでした。運よくお相手が出れば問題ないのですが、相手の両親が出てしまい、思わずガチャ切りしてしまったという経験をお持ちの人も少なくないはずです。平成生まれの若い世代にとっては、都市伝説のように感じるかもしれませんね。

自宅への電話が困難、ということで発達したのが「交換日記」です。これまた、平成生まれの若い世代にとっては、都市伝説レベルの古い話ですね。一冊のノートを二名以上で共有し、交代で日記を書くというシステムです。受け渡しは、主に学校などで、手渡しで行ないます。たいていは、女子グループ間で交わされることがほとんどでしたが、稀にオマセな女子が、モテ男子と交換日記を交わし、クラスの話題になるという微笑ましいスキャンダルもありましたね。その、交換日記の代替品こそが、まさに「ケータイメール」といえるでしょう。ケータイメールなら、自宅への電話のように気を遣うこともありませんし、交換日記のように、いちいち直接会って受け渡さなくても、時間や場所に捉われることなく送ることが可能です。交換日記の代替品というよりは、進化系といって然るべきでしょう。

恋愛の最新アイテムであるケータイメールを、絵文字や顔文字、デコメなどで工夫を凝らしている女性も多いことでしょう。三十路以上の女性でしたら、そういった小道具のみならず、文面自体も熟慮していることと思いますが、本文に熱中しすぎて、メールタイトルがおろそかになってはいませんか? 

仕事メールなどでしたら、ある程度の制約がありますが、プライベートの恋愛メールは、仕事メールとは全く別物です。したがって、受け取る側によっても捉え方が異なっていますので、「こうやっておけば間違いない!」という鉄板テクは存在しません。むしろ、相手に合わせたタイトル付けをオススメします。

まずは、「おはよー」「おつかれ」などの挨拶系男性。これには、同じく挨拶系で返すと良いでしょう。もちろん、「おはよー」に対して、返す時間帯が夜の場合は、「おはよー」ではなく「こんばんは」など、応用を効かせることは言うまでもありません。

次に、「すごいヒトを見た!」「来週の」など、本文連想系には「超ウケる!」「多分だいじょーぶ」など本文連想系で返しましょう。これは、仕事メールと同じ理屈ですね。「定例会議の件」「予算案修正の件」など、本文の内容がわかるようなタイトル付けがベストとされているのが仕事メールです。

仕事メールといえば、「Re:」はタブーとされていますが、恋愛メールにおいてはアリです。但し、お相手が「Re:」で返すタイプの場合のみ。但し、「Re:Re:」と延々に続くのはスマートではありません。何回かメールのやりとりが続いたとしても、「Re:Re:……」と自動機能に任せるのではなく、一回ごとに「Re:」のほうがシンプルです。

なぜ、メールタイトルを相手に合わせることが、恋愛において有効なのでしょうか? それは、相手と同じ言動をすることによって、親近感を持たせるという「ミラー効果」が影響しているんです。デートの際に、相手が飲み物を飲んだら自分も飲み、相手が上着を脱いだら脱ぐというミラー効果テクニックを実践している女性は多いようですが、会えない時……つまりメールだけの時もミラー効果を応用してみよう、という考え方です。

まだ二人きりのデートには発展していなくて、「メール交換がメイン」という恋をしている人は、ぜひ試してみてくださいね。

恋愛コラムニスト : 菊池美佳子