ラーメンの老舗チェーン店として、全国に店舗展開する『一風堂』がまた新しい業態の店舗を誕生させた。その名も「IPPUDO NOODLE EXPRESS」である。このお店はカジュアルヌードルキッチンという位置づけで、より気軽においしいラーメンを提供するために、東京スカイツリーのフードコートにオープンした。メニューには、従来の定番「白丸とんこつ」や「赤丸とんこつ」のほかに、「もんじゃ麺」というのが存在する。

もんじゃ? 麺? どっちやねん!! 炭水化物 + 炭水化物の異色の組み合わせは果たしておいしいのか!? 実際に食べてみたッ。

記者(私)が同店を訪れたのは、東京スカイツリーのオープン日である2012年5月22日。併設商業施設の「ソラマチ」の開業と同時に、フードコートに足を運んだのである。お昼にはまだ早い11時頃だったのだが、すでに飲食エリアは大勢の人が訪れ、お店によっては長蛇の列ができていた。

・下町とのコラボレーション
同店もやはり昼が近づくにつれて、客足が増え、午後12時前には次第に列が長くなっていったのである。やはり老舗チェーンとして知られているだけはある。そう簡単にはおいしいラーメンにはたどり着けないということか……。

ここの売りは他店では食べられないという「もんじゃ麺」である。東京の下町の象徴ともいえる「もんじゃ焼き」と「麺」のコラボレーションは、一体どのような形になったのだろうか?

・見た目はまるでちらし寿司
もんじゃといえば、さまざまな具材が散りばめられた見た目が印象的だ。これを麺料理にした場合、やはりルックスは重要である。ひと目見て「ラーメン」や「まぜ麺」と判断されたのでは、本来の意図に反するのではないだろうか。それを考慮して、もんじゃ麺に対峙してみたところ、第一印象は……、ズバリ! ちらし寿司!! う~ん、もんじゃと言われればもんじゃだが、ちらし寿司感は否定できないだろう。

・食べるプロセスはもんじゃだった!
見た目のちらし寿司感には、ちょっとガッカリしたのだが、実際に食べるプロセスはというと、もんじゃそのものだった! 「しっかりまぜてお召し上がりください」というスタッフのアドバイスにしたがって、混ぜていくと隠れていた具材の姿が見える。キャベツ、レタス、エビやマグロなどが大量に盛り込まれているではないか。しかも、混ぜて食べ進めるうちに、いろいろな味に出会えることを発見した。もんじゃ感を見事に演出している。

・隠し味はご飯
さらに麺をかき分けて食べ進めると、最下部に俵型のご飯が登場。麺 + ご飯、つまり炭水化物 + 炭水化物で食い応え抜群である。しかもこのご飯が思わぬ働きをしたのに驚いた。それは混ぜていくうちに麺全体がモチモチとした粘りを帯びてきたのである。なんてことだッ! ただボリュームを出すだけでなく、もんじゃのような粘りをかもしている。どこまで計算された麺なんだ、コレは!?

とにかく斬新なもんじゃ麺にはおそれいった。週末にスカイツリーに行ってみようとお考えの方は、IPPUDO NOODLE EXPRESSにも立ち寄ってみて頂きたい。そしてもんじゃ麺の食感をたしかめて頂きたいと思う。

■店舗情報「IPPUDO NOODLE EXPRESS」
住所:東京都墨田区押上1-1-2 東京スカイツリータウン・ソラマチ3F
営業時間:10:00~21:00

レポート:フードクイーン・佐藤
Photo:Rocketnews24

▼ パッと見はちらし寿司

▼ 食べるプロセスはもんじゃ

▼ 出た、ご飯! 炭水化物に炭水化物の追い討ち

▼ ご飯の登場でモッチリ感増量