今夏アップルの新製品が、続々登場する可能性があるとお伝えしたのだが、以前から噂されていた「iPad mini」(7インチ版iPad)について、さらなる情報が得られたjのでお伝えしたい。

複数のIT系メディアは「信頼できる情報」として、7インチ版iPadの価格や販売時期について報じている。それによると、時期は2012年10月(次世代iPhoneと同じ時期)に、200ドルから250ドル(約1万5000~2万円)で販売されるというのだ。

この情報はアップルの情報に詳しい「iMore」が伝えたものだ。同サイトはIT系サイト「AppAdvice」の情報も踏まえて、7インチ版iPadの仕様について、次のように示している。

・7インチ版iPadの想定される仕様
正式名称:不明
ディスプレイ:7.85インチ、2048×1536ピクセル、解像度326ppi
容量:8GB
価格:200~250ドル(約1万5000~2万円)

画面解像度は「新しいiPad」よりも高く、iPhone4SのRetinaディスプレイと同じとのことだ。現段階では正式名称は不明なのだが、どうやら「iPad」の新しいモデルというよりも、「iPod Touch」の上位モデルという位置づけではないだろうか。

アップルの前CEOスティーブ・ジョブズ氏が、7インチ版を手がけることに否定的だったのは有名な話だ。したがって、今回の情報はジョブズ氏の考えに相反するものと思われる。しかしジョブズ氏の発言のすべてが、アップルにとって正しい選択であったとは限らない。事実として、iPhoneが登場するずっと以前に、アップルが電話を作ることになると、誰も予想していなかったのだ。

彼の亡き後、アップルはタブレット端末の市場をさらに獲得するために、7インチ版の発売を積極的に進めている。すでに研究室にはモックアップ(製品の試作モデル)が存在し、アマゾンの「Kindle Fire」やサムスンの「GALAXY Tab」のシェアをも獲得しようと乗り出している

価格が従来のモデル(新しいiPadは約4万円)の半分に設定されているのは、これら競合企業をけん制すると共に、iPod Touchユーザーを順当に取り込む狙いがあるようだ。また教育分野にもアップル製品の普及を促すために、扱い易いモデルを推し進めている可能性もある。ジョブズ氏の考えに相反しているとはいえ、7インチ版を手がけるメリットはアップルにとって大きいようだ。

いよいよ現実味を帯びてきた7インチ版iPadの存在、今後の動向が気になるところである。

参照元:iMore(英語)