コンプガチャの違法性についての問題が取りざたされているのだが、モバゲー(mobage)を運営する「株式会社DeNA」社長の守安功氏は、5月9日の決算発表会見で次のように述べた。「現行法に違反するとは思っていないが、コンプガチャに相当するようなものは廃止を進めていく」と見解を示し、自社でガイドラインを策定し対応するとしている。

また同日、GREEも5月10日より新規のコンプガチャのリリースを中止し、月内を目処に現行のもの(コンプガチャ)を終了すると発表した。これにより、コンプガチャは完全に廃止される見込みである。

日本経済新聞によると、守安社長は現段階で消費者庁から正式な要請は受けていないものの、同庁担当者と意見交換していることを明らかにした。そのうえで、今後は違法性の基準を明確化し、ガイドラインを設けるとしている。

またGREEは、同日ホームページで「全てのコンプリートガチャ(以下「コンプガチャ」)に関し、明日より新規リリースを中止します。また、現在運用しているものについても、2012年5月31日までに終了し、以降は新たなコンプガチャを提供しないことを決定しました」と発表。関係開発会社にはガイドラインを作成し、早期に対応するとしている。

モバゲーやGREEでソーシャル事業を展開する「KLab株式会社」もコンプガチャ全停止を発表している。5月31日をもって同社が取り扱う「コンプガチャ」ならびに「テーマガチャ」を全停止するとしている。その理由について、次のように伝えている。

・KLab株式会社がコンプガチャ全停止する理由
「弊社は、監督官庁から指導・要請される前に、業界側が自主的に規制することが望ましいと考えます。そこで、消費者庁の判断・動向にかかわらず、自主的にコンプガチャを停止するべきであると判断しました」(KLab株式会社より引用)

さらにサイバーエージェントも、5月末でコンプガチャの全廃を発表した。サイバーエージェント藤田晋社長は「コンプガチャはすぐにやめます。正直、カード合わせを禁じる法律を知らなかった」と話している。これによりソーシャルゲーム業界ではコンプガチャ停止に一気にシフトした格好だ。

参照元:日本経済新聞,GREE