私たち三十路世代が子どもの頃は、男の子の遊びといったら外で野球・サッカー、女の子はお人形遊び・ぬり絵などが一般的でした。ところが大人になってみると、時代が変わったせいか、男女の嗜好や趣味に、ほとんど差がなくなってきているように感じます。

男性でも、料理が得意だという人は多いですし、フィギュアやプラモデルなどの「大人のお人形さん遊び」に熱中するのは、むしろ男性のほうが多いでしょう。逆に、格闘技観戦が大好きだという女性も珍しくないですよね。

とはいえ、やはりそれらは、まだまだ「増えてきた程度」で、完全に男女の趣味・嗜好が逆転したとは言い切れません。野球やサッカーに熱狂するのは、圧倒的に男性のほうが多いように見受けられます。

この現状を、恋愛に活用することもありますよね。例えば、女性側が意中の男性にアプローチする場合。先方の好きなスポーツに、さも関心があるように見せかけて、「ナマで格闘技を見たことがないから連れて行ってほしい!」とねだるパターンです。

たいして興味もないのに、精一杯楽しんでいる素振りを見せ、「パイルドライバー(技の名称)ってなぁに?」などと、男性が悦ぶような質問を投げかける。そして観戦後はベッドの上でのプロレスに持ち込もうという、ヤル気満々なヤリマン女性が多く使う戦法です。

今回は、このヤリマン戦法を、男性が女性を落とす際に応用してみましょう。まず、野球だろうとサッカーだろうと格闘技だろうと、なんでもけっこうですから、国民のほとんどが注目するような試合の日に焦点を絞ります。

こういったスポーツイベントデーは、普段はスポーツ=ピストン運動のヤリチン男性たちも、自宅にこもってテレビ観戦する者がほとんどでしょう。つまり、ライバルが少ない、絶好の狩り日和ということになります。

というのも、女性は男性ほど、スポーツイベントに関心が高くない人が多いので、「今夜は誰からもお誘いが来ないなぁ?」と不審に思い、テレビをつけるとスポーツイベントが実況中継されていて、「だから誰も誘ってこないのね」と、ひとり遊びで性欲処理していたりするものです。

その、諦めかけていた状況で、男性からの連絡があると、ほとんどの女性は狂喜乱舞することでしょう。国民のほとんどが注目するような試合中継よりも、自分とのデートを選んでくれたことに深く感謝し、いつもはガードの堅い女性でも、嬉しくなってつい股を開いてしまう……という最高の展開が期待できます。

注意点としては、「スポーツ好きの女性を誘わないこと」くらいでしょうか。「国民のほとんどが注目するような試合中継の日に誘ってくるなんて!」と、キレられること間違いなしです。スポーツに関心のない女性のみに使えるテクニックですので、ご注意ください。

恋愛コラムニスト:菊池美佳子