皆さんはケータイやスマートフォンで、お金を支払うことでくじを引くことができる「ガチャ」と呼ばれるゲームシステムを体験したことはないだろうか? クレジットカードやウェブマネーを通じてゲーム提供元にお金を支払い、くじを引くというシステムである。無料ガチャもあるが、この記事では有料のガチャ課金という意味で「ガチャ」という言葉を使用していく。

FNNニュースによると、「消費者庁は、携帯電話のソーシャルゲームの中でコンプリートガチャと呼ばれる商法が、景品表示法違反にあたると判断し、近く注意喚起する方針を固めた」とのこと。つまり今後はコンプガチャ商法が禁止となる可能性が出てきた。今回は、コンプガチャ商法が景品表示法で禁じる懸賞であることもふまえ、ゲーマー視点でこの出来事を話していきたい。

くじ引きにもアタリとハズレがあるように、ガチャにもアタリとハズレがある。ゲームにもよるがカードゲームの場合、アタリだとなかなか手に入らないレアなカードが手に入り、ハズレだと月並みなありふれたカードが手に入る。

では、コンプリートガチャ(コンプガチャ)とはなにか? お金を払ってガチャをすると「お金を払ってガチャをしないと手に入らないカード」が当たることがある。つまりレアなカードだ。そのレアカードをすべて集めると、新たなスーパーレアカードが手に入る。それがコンプリートガチャだ。

ガチャ: 課金しないと手に入らないレアなカードが低確率で手に入る課金システム
コンプガチャ: ガチャ課金で手に入れたレアなカードを全種類そろえるともっとレアなカードが手に入るシステム
※ガチャを繰り返してコンプリートを目指すのがコンプガチャです

「ただのくじ引きじゃん。何が悪いの?」と思う人もいるかもしれないが、ガチャ商法をやっているほとんどのゲームが「どれくらいの確率でアタリが出るのか?」を公表していない。しかも普通のくじと違って「引けば引くほどハズレくじが減っていく」わけではない。よって、いくらくじを引いても当たる確率は常に一定というわけだ。

時間帯やプレイヤーの動向によって確率変動があるかもしれないが、そもそもプレイヤーには基本的なアタリの確率が知らされていないので、けっこう怪しいといえば怪しい商売。極端な話、1/100の確率で当たるかもしれないし、1/10000の確率で当たるかもしれないのだ。

ケータイゲームで『ドリランド』や『拡散性ミリオンアーサー』を遊んでいる私からすると、ガチャ商法を続けるのであれば確率の公表をしてほしい。それだけでガチャに対する印象が良くなるしプレイヤーとしても非常に嬉しい。当たるのかどうかもわからないくじを引き続けるのは、精神的にも経済的にもツライ。

確率さえ分かれば、あとは個々の判断で「1/100で当たるみたいだから5回だけ引こうかな?」とか、「1/10000かよ! 絶対に当たりそうにないからやめるわ」とか思って自己責任でガチャに挑むことができる。

・確率を公表しない今までのケース
アタリの確率がわからないガチャ

何回引いても当たらない! でもそのうち当たるかも!?

お金をどんどんガチャにつぎ込んでしまう

・確率を公表した場合のケース
アタリの確率がわかるガチャ → 当たりそうにないからやめておこう

その確率なら当たるかもしれないから5回だけガチャしてみよう

当たってもはずれても納得できる

また、今回のガチャ商法禁止によって、ゲーム課金に対する風当たりが強くなるのは非常に困る。ゲームをスムーズに進めることができるアイテム課金は手に入るアイテムが明確であり、くじとはまったく違うものである。

人気のケータイゲーム『ドリランド』は、ゲームがそこそこ進んでいくとガチャ課金やアイテム課金をしないとゲームの進行がかなり難しくなる。私個人としてはゲームとしてそれはナンセンスだと感じているが、『拡散性ミリオンアーサー』のようにガチャ課金やアイテム課金をしなくてもじゅうぶんに楽しめるケータイゲームもある。

・改善&管理するべき点
1. ガチャの確率を公表する
2. ガチャ課金やアイテム課金をしないとゲーム進行が著しく難しいゲーム展開はやめる
3. プレイヤーの年齢確認を義務化して課金に制限を設ける(面倒だけど課金がある以上は子ども対策で重要)
4. ガチャ課金もアイテム課金も値下げする(現状では割高感が否めない)

ガチャ商法は問題点を多く抱えているかもしれないが、そのシステムだけが悪いというわけではなく、プレイヤー自身の自制も非常に重要なポイントだと思われる。何が良くて、何がダメで、何を改善すればいいのか、ゲームメーカーはもちろんのこと、消費者庁もしっかりと考えてほしいものである。そしてプレイヤー自身も。

執筆: デボネア