我々人類に多大なる癒しを与えてくれるニャンコ写真。このニャンコ写真はインターネットのおかげで、国境を越えて大いなる広がりを見せているのだが、実は人類がニャンコ写真に魅了されるようになったのは、ここ最近の話ではない。

なんと約140年前の1870年代頃から、人々はニャンコ写真の魅力にとりつかれていたのだ。その長い歴史のなかでニャンコ写真は様々な進化を遂げており、現代の動物写真もそこから大きな恩恵を受けている。ということで、ニャンコ写真をもっと楽しめるようになるためにも、100年以上というその長~い歴史を一緒に見ていこう。
 
【ニャンコ写真の魅力を見出したHarry Pointer(1822-1889)】

一説では、ユニークなニャンコ写真の第一人者とも言われているイギリスの写真家Harry Pointerさんは、最初、ミルクを飲んでいる猫やバスケットのなかで眠っている猫など、普通のニャンコの写真を撮っていた。しかし1870年あたりに、彼はついに気づいてしまったのである。そう、変わったニャンコ写真の魅力に!

彼は、三輪車に乗った猫やローラースケートをしている猫など、人のまねをさせたニャンコの写真を撮りに撮りまくった。そしてさらなる偉大な発見を、彼は成し遂げることになる。写真へのキャプション書き込みである。

彼は普通のニャンコ写真でも、「A Happy New Year」などタイトルやコメントを付け足すことで、写真の魅力が倍増することに気づいた。うん、よくぞ気づいてくれた! その結果人々は、このニャンコ写真を挨拶カードとして他の人に送るようになったのだ。

そしてその後Pointerさんは、1884年までに約200枚のニャンコ写真を発行したと言われており、その写真シリーズは「The Brighton Cats」という名前で、今もなお多くの人に楽しまれている。
 
【被写体として、ニャンコがベストであることに気づいたHarry Whittier Frees(1879–1953)】

1906年に、帽子をかぶったニャンコの魅力に気づいたアメリカの写真家Freesさんは、猫だけではなく、様々な動物の写真も撮っていた。そして撮影を重ねていくうちに、彼はあることに気づく。以下が、その発見についての彼の言葉である。

「うさぎは衣装を着させて撮るのには、一番簡単な動物である。しかし人間のまねができない。また子犬はきちんと扱えば従順なのだが、子猫が最も万能な動物アクターであり、最も多種多様な魅力を持った動物なのである」

ちなみにFreesさんによると、被写体として動物を使うのに一番適した時期は、生後6週間から10週間の時だという。また子猫の注意を引くには、視覚を利用するといいらしく、子犬は音によって気を引くといいそうだ。
 
それにしても、ニャンコ写真の歴史がこれほど長く、奥深いものだとは驚いた。これからはPointerさんとFreesさん、そしてニャンコの魅力を発掘してくれた全ての人に感謝しながら、可愛いニャンコ写真を拝んでいきたいと思う。

(文=田代大一朗

参照元:io9, Sussex PhotoHistory/Harry Pointer, Museum Syndicate, Silence is Golden, flickr/Jason “Textfiles” Scott

▼【Pointerさんの作品】真ん中にいるのがPointerさん

▼Pointerさんは人間のまねをさせた猫の写真を撮りに撮りまくった


▼また彼は「A happy new year」のようにキャプションを書き込むことで、
写真の魅力が増すことに気がついた









▼【Freesさんの作品】この人物がFreesさん

▼Pointerさんの猫と違って、服を着ている




▼Freesさんは猫だけではなく、様々な動物の写真も撮っていた





▼Freesさん「子猫が最も万能な動物アクターである」






▼【おまけ】1929年にはすでに笑う猫の写真が存在していた。
いつの時代も人はニャンコが好きなのである