幼児期の子どもは、頻繁に親の注意を引こうとする。子どもをお持ちの読者の皆さんは、我が子の「見て!」に日頃どう対応しているだろうか。最初は「わあ、すごいね!」と相手をしても、何十回と言われるうちに次第にリアクションが薄れていく……ということもあるだろう。

カナダのコンコルディア大学が行った調査によると、幼児期の子どもの「ぼく(私)を見て」という欲求に対してしっかり相手をすることは、その子の学習意欲や社会性の向上に繋がるという。

同大学が幼児とその親を対象に行った実験は以下の通り。

■実験1
親に記入時間のかかるアンケートへの協力を求めて子を待たせ、親子の様子を観察した。

■実験2
「3つの動作を入れながらボールを拾う」など、親に複雑な動きをさせ、一連の動作を子どもに真似させた。

実験1で親がアンケート記入に集中していると、子はそれぞれ親に相手してもらおうと話しかけた。親の気を引こうと泣く、叫ぶ、ペンを奪って投げるなどした子は、実験2において親の模倣がうまくできない傾向にあった。一方、落ち着いて穏やかに話しかけた子らは、上手に親の模倣ができた。

実験を行ったゴセリン氏は「親の動作を観察・再現する実験2の作業からは、子どもの学習意欲の強さや、協調性の構築度合いが見て取れます。落ち着いて親の注意を引ける子は、観察が上手で学ぶ意欲も強く、社会性を身に付けやすい傾向にあると言えます」と説明している。

「親の対応に注目すると、アンケートに答えながらも子どもに気を配り、話しかけられる都度きちんと返事をしていた家庭は、子どもも落ち着いて待っていました。日頃から親に反応、相手をしてもらうと、子は合理的なコミュニケーションを取れるようになるのでしょう」

いつも親が見ていてくれるという安心感は、子どもが落ち着いて物事を学ぼうとする姿勢の基盤を作るのだろう。親の何気ない態度が、子どもに与える影響は軽視できないようだ。

子どもが「見て見て!」と盛んに言ってくる時期は、子育ての中でもそう長くない。忙しい手を少し止め、なるべく子どもと向き合う努力や工夫をするのも大切かも知れない。

参照元:DailyMail(英文)
モデル:Rine