パソコンを持ってる人なら、たいていの人が持っているプリンタ。スキャナ機能もある複合機なんてのもありますね。文章でも表計算でもイラストでも写真でも、画面上の「印刷」ボタンをポチッと押せば、ブリブリと実際の紙に印刷してくれるという便利な機械です。

でもね、どうひいき目に見ても、どう考えても……プリンタのインクは高すぎる。異常なまでの高さであると私は思っているのです。

・プリンタもインクも根性なさすぎる
プリンタの機種やメーカーにもよりますが、全色買ったら5000円なんてザラですよね。新しくインクを入れ替えても、あっという間になくなります。気づけばプリンタの野郎は「インクがなくなりました」と申告し、「インクがないと働けません」とばかりにプリントしてはくれません。

――なめてんのか。なんなんだお前は。一体全体、どういうつもりなんだオメーは。ゆとりか? ゆとり世代か? 「できません」じゃねえよこの野郎。なければないでなんとかしろって。赤いインクがなかったら、青い現像になったっていいじゃねえか。それが機械ってもんだろうが。何テメーで判断してんだコノヤロー。何テメーで限界作ってんだコラ。根性見せろよコラ。テメーはプリンタだろコラッ! ごたくならべてんじゃねえぞコラッ! いつからそんなに偉くなったんだタココラ!

……と、私はいつも思うんです。

・とにかく燃費が悪い金食い虫のドラ息子
できるヤツだと思ってわが家に迎え入れたのに、プリンタを作り出したメーカーも「すごいです。性能は抜群です」とか言ってるから迎え入れたのに、なんという根性なしなのでしょうか。喝!(かつ)です。こんな根性なしは喝です。「すごいです」とか言っておきながら、プリンタインクの燃費の向上なんて、ほとんど進歩してないじゃないですか。

画質がすごい! スピードがすごい! それも確かに大切ですが、ほんとーにユーザーが求めているのはインクの燃費なんじゃないでしょうか。写真1枚あたりのコストが安くなった!とか進歩してることはしてますが、微妙すぎる進歩じゃないですか。1セットで1年もたせるくらいの技術革新くらい、したらどうなんだって思うのです。できないの? ホントはできるんじゃないの? やってみろよ! そしたらアタシも認めてやらぁ、そんな心境なのですね。

写真の印刷が大好きな私の母なんて、1カ月に最低でも1セットは全色インクを買っています。5000円ですよ? 毎月毎月、「カーチャン金ちょーだい」と、5000円を請求してくる印刷の得意なドラ息子が部屋にいるようなものです。お前は金食い箱か。お前はメーカーから派遣された、お金をむさぼるミミック(人食い宝箱)なのか? ママ逃げて! そいつは羊の皮を被った狼よ! ついつい疑ってしまう私なのです。

・プリンタインクはシャネル5番より高い
その昔、どこかのネットで見ましたが、プリンタのインクを計算すると、人間の血液よりも高価なのだそうです。ためしに私の使っているプリンタインクの1mlあたりの価格を出してみますと、約144円。864円を6mlで割ってみました。インク液そのものの価格ではなく、パッケージ(ガワ)もひっくるめての価格です。

一方、有名な香水「シャネル5番(の安いやつ)」で同じ計算をすると1mlあたり約140円。1万4000円を100mlで割ってみました。……シャネルよりも高いんかお前は! もしもプリントするたびにシャネルの香りが部屋に漂うという「シャネル5番インク」が発売されたとしても、きっとプリンタインクよりは安いのです。何様のつもりだ喝! 喝ッ! 喝ぁ~つッ!

・いらんことすんな。そんなの求めてないから
だいたいなんですか。プリンタのインクカートリッジに付いているICチップなり、そういうメカ。残量をお知らせするためなのか、それとも「使用状況のデータを参考までにメーカーに送ってもいいですか?」なんて聞いてくるハイテクプリンタも最近はあるくらいで、そのデータ集めのためなのか、はたまた「詰め替えインク対策」なのかどうかは知りませんが、いちユーザーとしては、そんなモンいらんのです。そんなんに技術とコストかけるくらいなら、インクを透明にして目視できるようにしてちょうだいっ!

見りゃわかるから。パソコンの画面とか、プリンタのモニタとかで表示してくんなくてもウチら平気だから。印刷がかすれてたらインク交換するから。インクカートリッジを見て、中身のインクが切れてたら、素直に交換すっから。いらんことしないで。たのむから。ウチらが欲しいのはインクの中身だけだから。LEDとかいらんから。インク切れました!ってインクカートリッジに搭載されたLEDがピカピカ光ってくれなくていいから。マジで。そこアピらなくていいから。そこまでのことしなくていいから、インク安くしてちょーだいっ!って私は思うのであります。

・私が勝手に思う最高のプリンタはこうだ!
タイやカンボジアなどの発展途上国では、プリンタのインクカートリッジを改造し、ホース直結で「超巨大インクボトル」からグングンとインクが補充されるシステムが古くから確立されています。タイの電気街とかに行ったことある人ならば、現物を見たことあるのでは? もちろん勝手に改造しているだけなので、プリンタメーカーとしては1ミリも嬉しくないアウトロー文化ですが、私は「こうなるのは当たり前だわよね……」と思うのです。だってだって、そんなに高価なインクは買えないから。不要なカートリッジが出ることもないし、なにげにエコではありませんか。

「詰め替えしたら壊れる」というのであれば、詰め替えしても壊れないプリンタを作ってほしいのです。最初から詰め替えのできるプリンタを。全メーカーが一斉に。石油ストーブや加湿器のように、最初から「インクを入れるところ」が付いているプリンタがあれば、どれだけ世界は幸せになるでしょうか。コンビニなどでペットボトルに入った全機種対応プリンタインクが売っていたら、それこそ最高。プリンタそのものの機能よりも、燃費にリキ入れるメーカーが出てきたら、あたしは一生ついてくよ。
(文=長州ちなみ / イラスト=テリーヌ富士子

寄稿:Pouch