身を粉にして働いているビジネスマン&ウーマンのみなさん。受験勉強の追い込みに必死な学生さん。十分に睡眠はとれているだろうか? 忙しいからと睡眠を削って頑張っている方々も多いと思うが、睡眠は思った以上に大切なもの。

カナダ・ラバル大学と米ウィスコンシン大学の研究チームが「睡眠が不足していると86もの病気にかかるリスクを高め、早死する確率も高まる」と発表したのだ。86の病気には鬱病や糖尿病、高血圧なども含まれる。

推奨される睡眠時間は7時間だが、イギリス人の3人に1人は睡眠時間が5時間以下とのこと。イギリスでは成人の4人に1人が睡眠障害を抱えており、およそ10人に1人が不眠症を患っているといわれる。

研究によると、不眠症の人はそうでない人と比較すると、5倍も不安や気分の落ち込みを感じやすく、鬱血心不全にかかるリスクも2倍であるという。それだけではない。不眠症は生産性の低下、欠勤、多額の医療費につながり、経済的・社会的にも苦労することになる。

睡眠障害に対する治療方法はいくつかあるが、「認可された睡眠薬」と「薬に頼らない心理学的・行動論的な認知行動療法」が主流といわれている。認知行動療法は効果も長く持続し、薬の副作用がないというメリットがあるという。

しかし、セラピーを行える医療従事者の数が不足している現実もある。セラピーが受けられなければ投薬も検討したいところだが、抗鬱剤のなかには不眠症治療のために使用することが認められていないものもあるのが現状だという。こうした点を挙げて、研究チームは睡眠障害の治療をもっと重視すべきだと主張している。

仕事や勉強を頑張ったり、ネットサーフィンに夢中になったりと原因はさまざまだが、現代人がなおざりにしがちな睡眠。しかし、健康に与える影響の大きさを考えて、睡眠の大切さを改めて見直す必要がありそうだ。今夜はいつもより早く寝て、スッキリとした朝を迎えてみてはいかがだろうか?
 
(文=佐藤 ゆき
参照元:Mail Online(英文)
photo:flickr MarksandSparks