どこの街に行っても、郊外の主要な地方道沿いには、決まってラーメン屋さんがあるものだ。広い駐車場を備えたこじんまりとした店構えのところが多く、長年営業しているためか、古びた建物の場合が多い。ここで長距離トラックの運転手は、食事をして駐車した車で睡眠休憩をとるのだ。

そんな郊外型ラーメン店の看板が、ユニークと話題になっている。このお店、表に「当店にうまい物なし」と、力強く掲げているのだ。一般的にはあまり誇れることではないのだが、やけに強気に感じられるためか、妙な説得力がある。思わず「ちょっと入ってみるか」という気にさせられるから不思議だ。

このお店、「中華豚福 (とんぷく)」は、千葉県・香取市にある。国道沿いではあるが、ゴルフ練習場がある以外は何も目印になるようなものがない場所にあるのだ。

「当店にうまい物なし」、何をもって豪語(?)しているのかはわからないのだが、とにかくうまい物はないらしい。このお店がユニークなのは、これだけではない。

お店のメニューを伝える立て看板には、名(迷)言が書かれており、こちらもまた妙な説得力があるのだ。近所にご実家のある方のブログによると、次のような名言が掲げられていたことがあるという。
 
「してもらったことは忘れない してやったことは忘れよう」
「アフガンの子供達にあたたかい毛布を 皆様には熱々のラーメンを」
「勝った人は焼肉へ、負けた人は当店へ」
「秋茄子は嫁にも食わさにゃ食べきれない 麻婆茄子セール中」
「写メ大歓迎、運転しながらはダメよ!!」

 
一瞬「おお!」となって、しばらくして「う?」と見返してしまうような内容。これがただの売り文句なのか、それとも深い意味の込められたメッセージなのか、これまた不明である。

とにかく非常にユニークな取り組みをしている店であり、人の気を引くのには長けた文句を、看板に書いているようだ。もしも近所に住んでいたなら、「来月はどんな言葉が出るのかな?」と、期待してしまうに違いないだろう。

「してもらったことは忘れない してやったことは忘れよう」、とてもいい言葉だ。下に「玉子入りタンメン」が書かれていなければ。

参照元:noriの暇つぶし生活
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▼ とても良い言葉だけど……

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