世界中の人々が現在、ある「金魚」に魅せられている。これは美術作家である深堀隆介さんが樹脂を何層にも重ねながら作った芸術作品なのだが、そのリアルさ・美しさに日本だけでなく、世界中の人が衝撃を受けている。

「”Goldfish Salvation” Riusuke Fukahori 深堀隆介」というタイトルの動画には、深堀さんがその巧みな技法で作品の中の金魚に命を吹き込んでいく様子が映し出されているのだが、その金魚がどう見ても本物にしか見えない。

そしてその芸術性に世界中のユーザーが感動を覚えており、次のようなコメントが寄せられている。

「動画を見ている時、口が開きっぱなしだったよ」
「これらの作品のひとつは、手に入れなければ。どうやったら、彼の作品が手に入るのか教えて下さい」
「なんだよ、これは! 最初見た時、アートのために彼は金魚を殺しているのかと思った。でもその金魚が、作られたものであったことに気づいたよ。彼は私にアジア人であることの誇りを与えてくれた」
「この男は魔法使いなのか?」
「おー! 神様はこうやって地球をつくったんだ。ついに秘密が明かされた」
「オーマイガー! 言葉も出ないよ」

そしてこういった金魚アートを手がけるようになった経緯について、深堀さんは自身のブログの冒頭でこう明かしている。

12年前、夢をあきらめようと一番落ち込んだ日、ふと部屋の一匹の赤い金魚が気になった。7年もずっと粗末に飼っていた和金。フンまみれの水槽の蓋を開けたとき、背筋がブルブルっと震えた。赤く光る和金の背中は怪しくて、とても美しかった。「なぜ今まで気がつかなかったのか、この子がきっと僕を救ってくれる」そう信じて、金魚を描き始めた。あれから11年、今なお金魚を描き続ける「金魚救い」された男のブログです。(以上、深堀隆介ブログ「金色ノ鮒」より引用)

まさに命が宿った芸術作品といえる今回の金魚アート。ぜひ一度でもいいので、深堀さんが生み出したその美しい金魚を、この目で見てみたいものである。

(文=田代大一朗

参照元:YouTube/tthacktt, 深堀隆介ブログ「金色ノ鮒」
[ この記事の英語版はこちら / Read in English ]

▼こちらがその動画