以前、お店の常連になると店員から豚野郎扱いされるラーメン店についてお伝えした。そのラーメン屋には「豚野郎」と名付けられたラーメンが存在し、可愛らしい女性店員に「豚野郎のお客様~♪」と言われ、まるで罵られているかのような感覚を体験できるのである。

東京・御茶ノ水に、その上をいく「もっと豚野郎なお店」があるのをご存知だろうか? その店名は炭火豚丼「豚野郎」。掲げた看板そのものが豚野郎なのである。このお店は建物の3階にあり、どちらかと言えば目立たない。店内もカウンターのみで、狭くて窮屈とさえ感じる。しかしながら大変人気があり、いつ行っても行列ができている豚丼店なのである。

お店はJR御茶ノ水のすぐそばにある。しかし、建物の入り口が狭いせいか、うっかりしていると素通りしてしまうのだ。初めて訪ねた記者も(私)も一度素通りしてしまったのだが、なんとか入り口を発見することができた。ランチタイムはすんなり入れないだろうと考えた記者は、昼には少し遅い15時頃に訪ねた。しかしその考えは甘かったようだ。昼時をすぎでも5~6人の人が並んでおり、待っている間も1人また1人と客が来客があったのだ。

待つこと約30分。ようやく列の先頭に来ることができた。「いらっしゃいませ~! 先に食券を購入してください」と元気の良い声で店員に迎えられ、食券を買うことに。メニューは小・中・大の豚丼しかない。サイドメニューにつけもの、みそ汁、温玉(温泉玉子)がある。お店のおすすめは温玉とのことなので、大豚丼と温玉を注文することにした。それから席が空くまでさらに10分待ち、10席のカウンターのひとつを確保することができたのである。

席についてから丼が提供されるまで、さらに約10分を要した。オーダーごとに炭火で豚肉を焼いているので、時間がかかるのは仕方がないだろう。そして約50分も費やした後に、豚丼の姿を見ることができた。

「おお~! ご飯が見えね~!」。丼のうえにはびっしりとこんがり焼かれた豚肉が敷き詰められている。そして、丼からはみ出しているではないか。特製のたれで焼いた豚肉は艶々としていて見るからの食欲をそそる。

早速一口食べてみると、豚肉は食べる前に想像したよりもずっと柔らかい。事前に確認した情報によると、「高級食材は使っていない」とのことだが、ブランド豚を使っているのでは? と思うほど柔らかな歯ごたえだ。そして噛むごとに、肉汁と漬けダレが渾然一体となって口に旨みが広がる、ウマイ!

豚肉もさることながら、タレのしみ込んだご飯も格別。タレだけでも、十分にご飯が進む。お店のおすすめする温玉も、豚肉、ご飯を見事に引き立てて、大盛りながらも最後まで飽きず食べることができた。

お店は日曜定休で11時から23時まで営業している。いつも行列が出来ているようなのだが、食事時(昼11~13時、夜18~20時)の時間帯を避ければ、スムーズに入店できることもあるようだ。なお、夜間(18時以降)はプラス200円で茶漬けできるようなので、そちらもお見逃しなく。

■ 店舗情報 炭火豚丼「豚野郎」
・住所: 東京都千代田区神田駿河台2-6-15 3F
・営業時間: 11:00~23:00
・定休日: 日曜
・TEL: 03-3219-9322

写真:Rocketnews24

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