日増しに寒さが募るようになり、つい数カ月前まで半袖で出かけていたのがウソのよう。今夏は猛暑で、街のあちこちで熱中症対策の商品を山のように見かけたのに、それらもどこへ行ったのやら。北海道では、2011年11月15~16日にかけて寒気が強まり、降雪の報せさえ届いています。寒さ対策、そろそろ始めた方が良い様子ですね。

そこでご紹介したい温まるカクテルがあります。手軽で簡単に作れるうえに、今の時期が飲むのに最高の逸品。それは「ホットワイン」です。11月17日はボジョレー・ヌーヴォーの解禁日でもあります。ボジョレー初心者の方はまずホットワインでボジョレーデビューしてみてはいかがでしょうか。

本来ワインは、それ自体が完成されたものなので、カクテルにするのはもったいない気がします。ですが、味を楽しむのには、「ボジョレー・ヌーヴォー」と聞くだけで、ハードルが高い気がします。そこで飲みやすいカクテルのアイディアと共に、ボジョレーについてもお伝えしましょう。

■ そもそもボジョレー・ヌーヴォーとは?

「ボジョレー」とは、フランス南東部の地名です。ここで取れるぶどうで造られたワインだけが、ボジョレーと名乗ることができ、その年の新酒を「ボジョレー・ヌーヴォー」と呼びます。

解禁日は毎年11月第3週の木曜日と決まっています。元々はワイン業者を対象とした、新酒の品評会だったのですが、日本でワインブームが興ってから後に、フランスでも消費者向けに大々的に売られるようになったようです。

■ ブームは日本から始まった

元々品評会だったものが、もてはやされるようになったのは、実は日本の地理と関係しています。本来は農家が新酒の誕生を祝い、その年の仕事をねぎらう意味でお祭りを行っていたそうなのですが、日本は日付変更線の関係で、11月第3週木曜日をもっとも早く迎えます。1980年代に日本でブームが到来すると、先を争って誰もがボジョレーを飲むようになりました。その現象が世界中に広まり、ボジョレーの出荷は世界的なイベントとなったのです。取り分け日本が一番盛大であることは、言うまでもないことですが。

■ 今年の出来は?

毎年、出来栄えについては「近年ない出来」や「10年に1度の当たり年」など言われています。今年はというと、「50年に1度の出来」と評された2009年と同等とのことです。したがって、素晴らしい出来栄えであるに違いないでしょう。

日本ソムリエ協会ワインアドバイザーの加藤修一さんによると、「今年のボージョレ・ヌーヴォーは果実味ゆたかで香りの高い、素晴らしい出来栄えになりそうでワクワクしています」とのことです。ワインのプロもワクワクするほどの出来栄えなので、おいしいに違いないでしょう。

ここまで、やや難しいことをお伝えしてきましたが、おいしく飲めるのが何よりの贅沢です。そこでまずは1杯グラスに注いで、香りと味を楽しんでください。飲み方にもいろいろあると思うのですが、もしもご自宅で楽しまれる場合は理屈抜き。楽しむ飲み方がもっとも正しいのです。

次いで2杯目に、ホットワインをおすすめします。作り方は簡単。

■ ホットワインのつくり方

1. ワインを電子レンジで約1分温めます(ミルクを温める程度の時間)
2. はちみつ、もしくはお砂糖を入れて溶かします。
3. お好みでレモン、オレンジピール、シナモンスティックを入れて出来上がり

以上です。心も体も温まるはず、旬のボジョレーでホットワインはやや贅沢ですが、お値打ち価格のものもありますので、思うままに楽しんでみてはいかがでしょうか。もちろん、見比べてみるのも楽しいものです。お友達とボジョレーを持ち寄って、飲み会を開いてみるのも良いですね。

参照元:イオン ボジョレー・ヌーヴォー2011