現在イギリスである研究結果が大きな波紋を呼んでいる。その研究結果とは、早生まれの生徒は成績が悪く、退学しやすい、そしてタバコ・酒・麻薬に走りやすく、いじめにあいやすいという驚愕の研究結果なのだ。

これを発表したのはイギリスの研究機関Institute for Fiscal Studiesで、彼らは公立学校にいる300万人以上の生徒を対象に今回の調査を行った。そしてその調査により、次のようなことが分かった。

・8月の早生まれの男子生徒(イギリスでは8月が早生まれ)は9月の遅生まれの男子生徒と比べて、いい学業成績をとる確率が12パーセント低く、これが女子生徒の場合だと9パーセント低い
・早生まれの学生たちは16歳で退学し、商売について学び始める確率が20パーセント高い
・早生まれの学生たちは、エリート大学にいける確率が20パーセント低い
・早生まれの子ども達は、労働市場において生産性がより低い
・早生まれの子ども達の親は、子どもが直面している問題を解決するために、家で多くの時間を子どもと費やしている

これだけでも十分すぎるくらい多くの弊害を受けていることが分かるのだが、早生まれの子ども達はさらに他の問題を抱えている。小学校でいじめにあう確率が他の子ども達に比べて高いのだ。そしてこういった学力の問題やいじめの問題のせいか、早生まれの子ども達はタバコ・酒・麻薬に走りやすい傾向にあるそうだ。

この結果を受けて、Institute for Fiscal Studiesの研究者たちはこの問題を解決するために、「早生まれの子は一年長く学校にいられるようにするべきだ」、「年齢に応じてテストの点数に調整を加えるべきだ」などの提案を行っている。

ちなみにイギリスの高等教育財政審議会が行った調査でも、1年間に10万人の生徒が早生まれのせいで大学進学に失敗しているという結果が出ており、これは看過できない大きな問題となっている。

自分の努力では、どうにも変えることができない早生まれ・遅生まれ。確かに幼少時代における11カ月という成長期間は、子ども達の間に大きな差を生むことだろう。そういった問題で子どもたちが苦しまないで済むよう、私たち大人は今一度、子どもにとって最高の教育制度とは何なのか考えていくべきだろう。

追記:本文の内容に誤りがあるとご指摘頂き、内容を修正いたしました。深くお詫び申し上げます。(11月3日10時40分)

(文=田代大一朗

photo:flickr rileyroxx
参照元:Daily Mail(英文)