2011年7月に脱線事故を起こした中国新幹線こと「中国高速鉄道」。手抜き工事や無理な運行スケジュールと人材教育などが指摘されたのも記憶に新しいのではないだろうか。

その高速鉄道について、政府関係者が「技術流出を懸念。今、産業スパイにとって絶好のチャンス。日本とヨーロッパのスパイには気をつけろ」と発言したことがわかった。

「産業スパイ発言」を行ったのは、日本の経済産業省にあたる商務部の研究員・梅新育(ばい しんいく)氏だ。

梅氏はテレビ番組出演時に「高速鉄道は中国製品の目玉製品。現在、高速鉄道の建設がスピードダウンしているこの今こそ、日本やヨーロッパの産業スパイが中国の高速鉄道技術を盗む可能性がある。わが国の高速鉄道関係の工場はスパイ活動をより警戒しなければならない」と発言したそうだ。

梅氏によると、中国の高速鉄道は運行距離・運行速度・技術どれをとっても世界一。国際市場では中国の高速鉄道技術は日本をはじめ欧米諸国を抜き、アメリカ、イギリス、ブラジルでも中国の技術が採用される見通し、近いうちに中国高速鉄道が世界のスタンダードになる見込みらしい。

そんな状況下、日本やヨーロッパ諸国は中国は技術を盗んだと非難しながら、中国に最高の技術を盗もうと虎視眈々(こしたんたん)と狙っていると主張しているのである。

建設スピードがダウンしている今こそ、スパイにとっては絶好のチャンス。そのため梅氏は警鐘を鳴らしているのだという。

梅氏は発言の中で具体的に何の技術が盗まれる危険があるのかについては言及していない。是非ともその点を詳しく伺いたいものだ。

なお、中国の高速鉄道は日本とドイツが技術供与したものだ。中国は独自開発を主張、アメリカへの特許申請も行い、JR東海が不快感を示している。

参照元:和訊新聞(中国語)