マイケル・ジャクソンさんの元専属医であったコンラッド・マーレー医師。彼の「不適切な診療による過失致死罪」を問う裁判が、マイケルさんの死から2年以上たった現在、ロサンゼルスで行われている。

この裁判の初公判で検事側が提示した重要な証拠に、死の1カ月前に録音されたマイケルさんの肉声がある。これは医師が、薬の過剰摂取でもうろう状態であったと思われるマイケルさんの声を、iPhoneで録音したものだ。

このたび、この録音内容の全文が、イギリスの新聞「Daily Mail」により明らかにされた。以下がその要約だ。
 
「エルビスやビートルズもできなかったことを達成するために、このコンサートを僕たちは成功させなければならないんだ。

きっとみんなが「こんなすごいものを今まで見たこともない」と言って感動してくれる。それでお金が集まるんだ。

行き場を失ってしまった子供たちのために、病におかされてゲームもできない、映画も見れない状況で、ただベッドに横たわっている子供たちのために、世界で1番大きな病院をつくるためのお金が集まるんだよ。僕には子供時代というものがなかった。だから僕は、母親に見捨てられた子供たちの心の痛みがわかる。

無力で、天使のように無垢な子供たちを救うのが、神に与えられた僕の宿命だ。

望むことはそれだけだ。僕が望むことはそれで最後だ。その後は、残された僕らの子供たちが引き継いでくれるはず。だから僕は子供たちを愛し、守りたいんだ。このメッセージはきっと子供たちに伝わるはず。そして残された子供たちはきっと、地球を救ってくれるだろう。

僕の次のコンサート『THIS IS IT』(これが最後だ)は子供たちを救うためのものだ。心を痛めた子供たちを守ることがいつだって僕自身の夢なんだよ。僕には子供時代がなかったから、僕は傷ついた子供たちを愛するんだ。

Heal the World(世界を癒そう)、We Are The World(僕たちは世界そのものだ)、Will You Be Thre (そばにいてくれる?)、 The Lost children(行き場を失ってしまった子供たち)、僕は本当に心を痛めたからこれらの曲を書いたんだ。分かる? 僕は本当に心を痛めたんだよ」
 
もうろう状態のマイケルさんの言葉を黙って聞いていたマーレー医師は、ながい沈黙の後に、「大丈夫?」とマイケルさんに問いかけた。

マイケルさんは、やはりしばらく沈黙を置いた後「僕は眠る」と不明瞭な発音で応えた。音声はそこで終わっている。
 
薬物学者とロサンゼルスの検視官によると、マイケルさんの死亡直後の寝室には一般的に麻酔薬として使用される劇薬「プロフォホール」をはじめ、そのほか強度な鎮静剤や睡眠薬などが多々残されていた。さらに酸素吸入器や、尿の吸引ボトルなど、様々な救命措置器具も発見されたそうだ。

今回の公判でもやはりマーレー医師は無罪を主張。なぜなら、マイケルさんにもしもの時がきたときのため、医師として待機しており、上記の様な救命措置が必要だと判断したからである。つまり彼の理屈では、いざという時のために備えていた自分が、マイケルさんを死に至らしめることをするはずがないと言いたいのだろう。

いずれにしても、公判はこれからも続く。マーレー医師の疑惑が晴らされるかどうかは、今後の裁判の行方にかかっている。それにしても、もうろう状態で子どものことを口にし続け、自らの歌のメッセージまで語ったマイケル・ジャクソン。彼のこれまでの活動の一貫性をうかがわせるものではないだろうか。

参照元:Daily Mail (英語)、Youtube nahu090yt

▼残された子供たち

▼押収されたマイケルさんの寝室にあった薬物の数々

▼やはりマイケルさんの寝室にあった子供

▼これが「We are The World」を彷彿させるマイケルさんの死の1カ月前の音声だ

▼『We Are The World』1985年発売当時の動画