アップル発表会で10月14日の発売が伝えられた「iPhone4S」。デザインはiPhone4と同じなのだが、中身がまったく異なる。CPUはiPad2と同じ、デュアルコア「A5」を搭載し、処理速度は2~7倍に変化している。ネットワークスピードは従来の最高速度の2倍の14.4Mbps、カメラには8メガピクセルセンサーを備えている。そのほかにも魅力的な新機能がいくつも用意されているのだが、なかでも目を引くのが「Siri」だ。

これは高機能な音声アシストで、たとえば明日の天気などを端末に尋ねると、音声認識したうえでユーザーの求める回答を示すのである。いわば、電子秘書とでも呼ぶべき機能だ。

Siriは2010年にアップルが買収したベンチャー企業である。音声認識、自然言語処理、場所情報処理を同時に行い、ユーザーは端末に話かけるだけで、手で文字入力をしなくても求める答えが得られるのだ。

例を挙げると、あなたのiPhone4sにメールが届いたとして、端末に向かってその内容を尋ねると、操作しなくても内容を表示してくれる。さらに、「次の休みは?」と尋ねれば、リマインダー機能で「●月●日日曜日です」と教えてくれたり、「近くのコーヒーショップは?」と尋ねれば、店舗情報を提供してくれたり。さらにさらに、調べたいものも尋ねるだけで、答えに相応しいページを表示して教えてくれる。

まさしく秘書と呼ぶに相応しい機能。もちろんテキストの音声入力も可能である。2010年に公開されたSiriの動画をご覧頂くと、機能の一部は理解できるだろう(動画は https://rocketnews24.com/?p=137071 でご覧頂けます)。

この魅力的な機能は、iPhone4Sでしか扱えないとのことだ。だが、残念なことに現段階で日本語には対応していない。発売当初は英語、フランス語、ドイツ語のみ。追って日本語をはじめとする他の言語にも対応するものと思われる。

前述の3カ国語のユーザーにとっては、これだけでもiPhone4Sを買うのに十分な理由になりそうだが、日本語非対応では、日本のユーザーが納得する材料にはなりそうにない。iPhone4Sの購入を控えてiPhone5の発表を待った方が、賢明なのかもしれない。

参照元:Youtube SiriVid