青く透き通ったプールの中で、1ドル紙幣を追う青年。この写真を見て「あっ!」と思った人は、まちがいなく伝説的バンド「ニルヴァーナ」のファンである。

元ネタはニルヴァーナのセカンドアルバム『ネヴァーマインド(Nevermind)』。プールの中を泳ぐ赤ちゃんが1ドル紙幣を追っているという構図のジャケットは、ニルヴァーナファンでなくとも1度は見たことがあるかも知れない。

その赤ちゃんが……今回ご紹介する写真の青年なのである!

彼の名前はスペンサー・エルデン(Spencer Elden)。1991年に『ネヴァーマインド(Nevermind)』が発表されたときには赤ちゃんだったが、2011年になった今では立派な成人、20歳。美大に通う立派な学生であるという。

そもそも、なぜ彼がモデルに選ばれたのか。その理由は、意外とシンプルだったりする。

スペンサー・エルデン氏の父親であるリック氏は、ハリウッドの特殊メイクアーティストだった。スタジオレンタル代を節約するために、仲間と一緒にスタジオを借りていたという。

その仲間のひとりが、写真家であるキーク・ウェドリ氏(Kirk Weddle)。彼が依頼されていた仕事は、ニルヴァーナのアルバムジャケット用に「水中で赤ちゃんを撮影する」というもので、モデルとして選ばれたのが、スタジオをシェアしていた仲間の息子であるスペンサー・エルデン氏だったというワケだ。

ちなみに水中での撮影は、たったの2秒間で行なわれたのだという。赤ちゃんの顔に息を吹きかけると、しばらく息を止める反射行動に出るという。その性質を利用して撮影されたのが、『ネヴァーマインド(Nevermind)』のジャケット写真なのである。

いま見ても色褪せることのない、『ネヴァーマインド(Nevermind)』のアルバムジャケット。全世界で3000万枚以上は売れたとも言われているが、スペンサー・エルデン氏に支払われたロイヤリティは0円。しかし彼は、「私は熱狂的なニルヴァーナファンである」と自ら発言している。

それにしても20年……。月日が経つのは早いものだ。

参照元:DailyMail(英語)