山奥にあるラーメン屋『アリランラーメン八平』は、たぶん人気ラーメン店としては「日本でいちばん行きにくい場所にあるラーメン屋」になるだろう。徒歩で行くことはまず不可能で、バスで行くにしても本数が極端に少ないうえ、降りたバス停から数十分歩かなくてはならない。よって、クルマやバイク、タクシーで行くしかない。

だがクルマを持っていない人はタクシーで行くしかなく、タクシーで行くにしても最寄駅から片道5000円程度の運賃がかかる(その時点で最寄駅とは言わないが……)。さらにクルマで行ってもカーナビがあるにもかかわらず迷ってしまう人が続出しており、「幻の村」ともいうべき場所に存在する幻のラーメン屋なのだ。しかもテレビ取材拒否らしい……。

とにかく、辺境の地にありながら「メッチャうまい!」と評判で、ラーメン通の間では知る人ぞ知る激ウマなラーメン屋なのである。当編集部の記者は、実際に『アリランラーメン』まで行ってみることにした!

・そのラーメン屋は千葉県の山奥にある
『アリランラーメン八平』は住所でいうと「千葉県長生郡長南町山内813-2」にある。ぶっちゃけ山奥の中の山奥である。ここは最寄駅がなく、いちばん近い駅でも小湊鉄道線の上総鶴舞駅。しかし列車の本数が少ないうえに駅から降りてもタクシーがない。よって、クルマを持っていない人はタクシーがある駅で降りる必要があり、そうなるとJR茂原駅で降りる必要がある。

記者は東京・JR新宿駅から中央線に乗って東京駅まで行き、そこから特急わかしお号に乗って茂原駅まで行った。そこから駅前で客待ちをしているタクシーに乗り、およそ20キロ離れている『アリランラーメン八平』まで向かったのである。

・タクシーの運転手も絶賛する味
タクシーの運転手さんに『アリランラーメン八平』に行きたいと伝えると、すぐにわかってくれた。『アリランラーメン八平』にタクシーで行くお客さんが多いのかな? と思ったがそうではなく、タクシーの運転手さんたちの間でも『アリランラーメン八平』は有名で、たまに食べに行くのだという。

かなり絶品らしく、「茂原のあたりにもラーメン屋は多いけど『アリランラーメン八平』がいちばん美味しいね」とも言っていた。これは期待できる! ちなみに、タクシーに乗って『アリランラーメン八平』まで行きたいという客は記者が初めてだという。

・本当に山奥にあった
タクシーを走らせること20~30分、運転手さんが「はいここです」と言うので外を見ると確かにあった『アリランラーメン八平』! こんな山奥に、どうしてラーメン屋があるのだろうか……。そう不思議な気持ちにさせてくれる。周囲は完全に山と林と畑だ。運よく、記者以外にお客さんはいなかった。いつも10人前後の行列ができているらしいので、ラッキーといえよう。ランチタイムよりも遅く行ったのが功を奏したのだろうか?

・家庭の味+プロの味=アリランラーメン
店内に入ると、田舎の観光地にありそうなそば屋っぽい内装の内装だった。イイ感じである。厨房にはおばあちゃんと若い娘さんがおり、「ご注文は何にしましょうか?」と聞かれたので、アリランチャーシューラーメンを注文。『アリランラーメン八平』ではそれが一番人気らしい。数分ほどして出されたラーメンは……、ボリューム満点!

見ているだけで美味しそうな円形のチャーシュー。 「これでもか!」というくらいギッシリと盛られた具(ニラ、玉ねぎ、ニンニク等)。丼からあふれ出しそうなくらいのボリューム。そして美味しそうな茶褐色をしている中太麺! これがまずいはずがない。

実際に食べてみると、ややピリカラなテイストのスープが味覚を刺激して食欲をそそらせ、まったりとした味わいの中太麺がスープの辛味を中和。ほどよく美味しいラーメンの音色を奏でている! そして名脇役のチャーシューだが、やや濃いめの醤油ダレがギューッとしみ込んでいて、これもまた中太麺の味を引き立てている。やや塩加減が強いものの、それはそれで美味しい。

・一度は行く価値があるラーメン屋である
食べても食べてもニラ、玉ねぎ、ニンニク等の具をレンゲですくうことができ、かなりのボリュームなのが分かる。まるで母親が子どもの健康を考えて過剰に野菜を入れたラーメンかのようである。家庭的な味わいでありながら、プロのダシの美味しさを感じることができるラーメン、それが『アリランラーメン八平』のラーメンだと感じた。

実際に食べてみると、今ハヤリの人気ラーメン店のような奇抜な味はない。しかし、この麺の美味しさは体験するべきであり、あえて山奥まで行って数百円のラーメンを食べるというのもイキである。ぜひとも、ラーメン好きならば一度は体験してほしい味である。

・ラーメンを食べに行くというよりも!?
芸能人が行くから美味しいというわけじゃないが、芸能人もお忍びで食べにくることがあるといわれている。自称・日本一ラーメンを食べた男として有名な大崎氏も「B級グルメの究極を行くようなラーメンです」とコメントしているほど。

ちなみに、今回食べたアリランチャーシューラーメンは950円だったが、行くまでにかかった費用は14500円である。「それで高級ステーキ食べられるじゃん!」とか「どんだけブルジョワなんだ(笑)」というのは禁句であり、言ってはならない。『アリランラーメン八平』に食事をしに行くというよりも、行くこと自体がレジャーなのだから。

・出かける前に確認しておこう
ちなみに定休日は水曜日だが、場合によっては臨時休業している可能性がある。もし遠くから行くのであれば、営業をしているのか確認をしたほうがいいだろう。また、今回は運よく行列ができていなかったが、山奥にもかかわらず普段はランチタイムをメインに10~15人ほどの行列ができている。時間に余裕があるときに行くようにしよう。

さらに、自分の前に注文した人と同じ味のラーメンを注文しないといけないという暗黙の了解があるらしい……(チャーシューメンにするかどうかは自由)。調理法が特殊なのかもしれない。最後に、カメラで撮らせてくれた娘さんとタクシー運転手さんに感謝したい。

・このラーメン屋の詳細データ
店名 アリランラーメン八平
住所 千葉県長生郡長南町山内813-2
電話 0475-46-1167
時間 11:30~18:00
休日 水曜日
写真と動画 http://rocketnews24.com/2011/09/06/127933/

写真: RocketNews24.
Correspondent: Kuzo