ロシアの民芸品と言えばマトリョーシカ。パカっと開けると一回り小さいサイズの同じ人形が入っている。それがどんどん続く入れ子状の人形だ。日本でもキャラクターグッズになったりとなかなか可愛らしい奴である。

中国の東北部はロシアとの国境付近とあって、たくさんのロシアグッズを買うことができる。小さくなるにつれ激しくクオリティダウンしていく中国製のマトリョーシカを見ては楽しんでいたのだが、最後のひとつを開けるとありえないものが出てきた。

このマトリョーシカは中国黒竜江省 ハルビン市のロシア工芸品の専門店で購入されたものだ。一番表のものは結構手が込んでいる。1つ開けるとマトリョーシカ、また開けるとマトリョーシカ。何の役に立つか不明だが楽しい。

だが3つめを開けたところでラメなどの装飾がなくなり一気に質素な雰囲気に。そして小さくなるにつれ、パッチリおめめのお嬢さんの顔はいつの間にやら呪術系ドールのようになってしまっていた。

それだけでもかなり楽しめるのだが、中国製マトリョーシカの真の実力はそんなものではなかった。最後のひとつを開けてみると、人形の体裁をなさない赤い物体が転がり出てきたのである。

他のマトリョーシカは頭と体の二段造り。どんなに小さくても一応顔が描かれている。だが最後に出てきたものは、顔のない赤一色の物体。そしてどう見ても三段造り。むにっと押しつぶされたような下二段をよそに、てっぺんでは堂々とツンしたツノが立っている。どう見てもウンコだ。

職人が途中で力尽きたのだろうか。いや、それでは三段であることの説明がつかない。まさかの遊び心? だとしたらめちゃめちゃレベルが高い! 真相を確かめることはできないが、ロシア文化とチャイナクオリティの結晶であることは確かである。
(文・写真=沢井メグ)

▼全員集合!

▼3つ目から突然のクオリティダウン

▼もはや呪術系のお顔立ち

▼そして最終形態コレだ!(右端)