【コラム】任天堂ファンや任天堂社員には申し訳ないが、『ニンテンドー3DS』は終わったコンテンツである。明確にいえば、『PlayStation Vita』(以下、PS Vita)が出るまでの命である。

なぜならば、すでに多くのゲームユーザーらが『ニンテンドー3DS』の3D機能を「絶対に必要なシステム」と感じておらず、結局のところゲームの面白さは「立体視かどうか」ではなくゲーム性にあることに気がついている。

となると、3Dがウリである『ニンテンドー3DS』に何が残るのかといえば、何も残らない。中途半端なスペックの時代遅れな携帯型ゲーム機として、惨めに生きていくしかないのである。月並みな表現だが、リアルで美麗なグラフィックパワーを備えた『PS Vita』に敵うはずがないのである。価格的にみても、30000円以内で購入できる『PS Vita』は非常に魅力的だ。

実際に『PS Vita』を触ってみたが、非常に高級感あるフォルムで「手になじむつかみ心地」を実現している。また、プレイステーション3かと思うほど美麗なグラフィックは、従来の携帯型ゲーム機の常識を凌駕(りょうが)する魅力を持っている。これがインターネットにつながれば、それはもう革命的な新たなるゲーム空間を築くことになるだろう。

『ニンテンドー3DS』が馬鹿にされたような気がして腹を立てている人たちは冷静に聞いてほしい。確かに任天堂には『ゼルダの伝説』や『メトロイド』、『ポケットモンスター』などの人気シリーズ作品がある。それが『ニンテンドー3DS』で出れば、それはそれでヒットするだろう。

だがしかし、冷静に考えてみてほしい。それらのゲームがもっと性能の良いゲーム機で出ていたとしたら、そっちで遊べたほうがいいと思わないだろうか? あり得ないことだが、『ニンテンドー3DS』より『PS Vita』で作られたほうが魅力あるゲームになると思わないだろうか?

任天堂は、『ニンテンドー3DS』をもっと高スペックにして自社が持っている人気タイトルをもっと魅力あるゲームとして出せるところをあえてそうしていないのである。3Dという変な方向に走ってしまったため、スペックを低くして作ってしまったため、自社のゲームソフトの魅力を出しきれないのである。

そんな状況で『PS Vita』が出たら、いくら15000円の『ニンテンドー3DS』とはいえ敵うはずがない。ただし、『ニンテンドー3DS』が『PS Vita』に瞬殺されることはないだろう。『Wii U』の付属コントローラ(ゲーム機)として細々と生きていくことになるからだ。

また、ゲーム雑誌やマスコミが強引に『ニンテンドー3DS』や『Wii U』を持ちあげて(盛りあげて)いくと思うので、そこそこ人気があるかのような雰囲気は残るだろうし、気がつけば「ニンテンドー3DSの次世代機の発表」という状態になっているのではないかと思われる。

まさに任天堂の地獄はこれからだ。その地獄から抜け出すには、任天堂は一昔前のマシンスペックで次世代ゲーム機を出すのではなく、SCEのように最高のスペックでゲーム機を開発していくべきだし、Wiiリモコンのような新しい遊びの提案よりも「ちゃんとしたテレビゲームらしいゲーム」を出すことに注力をしたほうが良い。

Writer: IKA-X.