長距離列車で移動するときの楽しみのひとつ、それが駅弁である。日本の駅弁のレベルの高さは言うまでもないが、台湾の駅弁もこれまた美味いという。それでは中国の駅弁はどうなのか? 中国の新幹線に乗って注文してみたぞ!

中国の新幹線の中では、駅弁売りのギャルが「お弁当はいかがー?」と言いながら、お弁当の入ったワゴンを引きつつ通路を往復している。欲しければ声をかけて購入だ。

価格は35元(約420円)。インスタントの即席スープも欲しければ、5元(約60円)で購入できる。合わせて40元(約480円)。チャーハンが6元(約71円)で食べられる中国としては、高価な部類に入るだろう。

手渡された駅弁はホッカホカ。フタとなるビニールには、中国新幹線の「CRH」のロゴマークまで入っている。つまり新幹線でしか食べることのできない、新幹線弁当だ。剥がしにくいビニールを少しずつめくり、いざお弁当とご対面。

内容は、ごはん、ピリ辛の牛肉の煮込み、味付けゆでたまご、肉のメンチ的な食べ物、そして付け合わせの魚や野菜など。見た感じは実に美味そうだ。

そして気になるお味は……まずい。ハッキリ言おう、これはまずい。全体的に、プラスチックのような、ビニールのような、不安に思うほどのケミカル風味なのである。

さらに、5元で購入した即席スープも、これまた無言になってしまうほどのケミカル風味。最後まで食べようとしたが、あまりにもケミカル風味なので思わず吐きそうになってしまった。実に残念である。

合計3本の新幹線に乗車したが、よくよく観察してみると、駅弁を購入する乗客はほとんどいなかった。高価という理由もあるとは思うが、もしかしたら皆、駅弁の「真の味」を知っていたのかも知れない。

Report:GO羽鳥
Photo:RocketNews24.