8月3日に可決された『原子力損害賠償支援機構法案』。これは別名『東電賠償支援機構法』とも呼ばれており、東電の賠償金支払いを支援するために設立される新たな機構に全国の電力会社が資金を拠出し、公的資金を投入するなど、「東京電力を救済するために作られた法案」とも一部で揶揄されている。

これは国民にとって今後電気料金の値上げや増税など、暮らしに直接関わる部分に影響するものだが、現状はテレビなどであまり報道をされていない。実際に国民はこの法案に対して、いったいどのように考えているのだろうか。テレビ番組リサーチ会社フルタイムの会員191名のご協力により、アンケートを取ることができた。今回はその結果についてお伝えしようと思う。

<Q.8月3日に可決した原子力損害賠償支援機構法案について、賛成ですか?反対ですか?>
■賛成 53名
・理由
「東電という一企業の賠償問題では無く、国の補償が必要と考えるから。」東京都・40代男性
「被災者の気持ちを考えると当然」愛媛県・20代女性
「同じ日本の中で起きた事故なので、他人事ではない。」愛知県・30代男性
「被害者救済の方法が他に見当たらない。」静岡県・30代男性
「一刻も早く、原発の被害を受けた方々に賠償金を払ってもらい、生活を立て直して欲しいから。」群馬県・40代女性
「原発事故の補償は一企業単独では無理で原発業界および国で保証せざるを得ない」大阪府・60代男性
「仔細はともかくスキームができたことは評価する。」青森県・30代男性
「何もしないのが一番よくない。次善策であろうとなんであろうとまず行動することが先。文句つけて行動を阻止することが最大の悪である。」東京都・40代男性

■反対 55名
・理由
「現状でさえ、東電の社員の給料は高いにも関わらず、東電を守る為だけの案にしかなっていない。安易なリストラは単に不景気を促進させるだけなので、東電はリストラせず、給料をもっと下げて社内努力をするべき」東京都・40代男性
「よく内容がわかりません、私たちの税金が結局使われるってことですよね。なんでって感じです。」三重県・30代女性
「まずは東京電力をつぶし、経済産業省と原発推進議員を晒し者にすること」愛知県・40代男性
「電気代が値上げになるから」兵庫県・60代男性
「責任の所在をもっとはっきりさせ、しかるべきところから必要最大限の損害賠償をすべき。」奈良県・20代男性
「発電会社と送電会社に分離出来れば 賛成です!」大阪府・50代男性
「東電を守る必要はない」千葉県・40代女性
「原発のもたらした膨大な損害を、国民に押し付けるための役割を果たすだけである。今回の被害額を放射能の完全な収束までを含めたコストで考えれば、原発のコストが他の発電所と比較にならないことは明確である。」北海道・50代男性

■どちらともいえない 83名
・理由
「急場に作られた不完全な法案に思う」岩手県・50代男性
「今の政権下ではねぇ」沖縄県・40代男性
「どうすることが正しいのかよく分からないから」神奈川県・10代女性
「法案の内容がよく分からない」千葉県・20代女性
「いち早く充分な補償はされるべきだと思うが、基準が複雑で混乱が予想されるから。」神奈川県・40代男性
「双方の言い分も納得がいく」京都府・50代女性
「もともと地震が元凶であり、責任が誰なのかが線引きが難しい。すべてを保障してしまえば莫大になるし、そもそも原発により恩恵を受けていた場合などは、除外するなどしなくてはならないのではないか。」千葉県・30代女性
「容易に解決できることではないから」埼玉県・50代男性

アンケートの結果を見てみると、賛成は「いち早く被災者を救済すべき」との声が多く、反対は「東京電力の負担が軽すぎる」との意見が多かった。また、意外な結果となったのはどちらともいえないという人が一番多く、反対と賛成の人数差が2人しかなかったということだ。

上でも述べた通り、原子力損害賠償支援機構法案についてはまだまだ国民が理解できていない部分が多いと言っても良いだろう。ある程度テレビを良く視聴していると思われるテレビリサーチ会社の会員でもこの結果なので、テレビなどのマスコミも今以上に多く、この法案について報道すべきなのかもしれない。

参考リンク:経済産業省(原子力発電所事故に関する賠償などについて)
協力:株式会社フルタイム