フィリピンには、「Champorado(チャンポラード)」というお粥状に炊いたやわらかいもち米にホットチョコレートをかけた食べ物があります。チョコレートにもち米という組み合わせは、かなり斬新。一体どんな味がするのでしょうか? フィリピンを訪れた取材班は、「チャンポラード」を試してみることにしました。

「チャンポラード」はとてもポピュラーな食べ物らしく、コンビニやスーパーではインスタントのものを必ずといっていいほど見かけます。記者が購入したのは、お湯を注ぐだけで食べられるインスタントのチャンポラード(25ペソ:約46円)。

まずはパッケージに従い、容器にフリーズドライされたもち米とチョコレートパウダーを入れます。熱湯を注ぎ、待つこと数分。かき混ぜれば出来上がり。さて、味見をしてみることにしましょう。

……ん? 濃厚なココアにご飯粒を入れて食べている感じです。「気持ち悪い」という声が聞こえてきそうですが、餅の入ったお汁粉のこし餡がチョコレートになったところを想像してみてください。

チョコレート粥というと違和感を感じずにはいられませんが、チャンポラードはフィリピン版のお汁粉だと考えれば納得していただけるのではないでしょうか。ちなみに、このチョコレート粥には「トゥヨ」という塩のきいた干し魚と合わせて食べるのがオツなのだとか。むむむ……。これはまさに、お汁粉には塩昆布的発想ではありませんか!

知人によれば、チャンポラードはフィリピンの伝統的な朝食のひとつなのだそうです。フィリピンへ足を運んだ際には話のタネに、「チャンポラード」を食べてみるのもおもしろいかもしれません。ちなみにチャンポラードは、チュロスとともに味わうメキシコ版ホットチョコレート「Champurrado」から派生したもののようです。

写真:ロケットニュース24