6月30日携帯電話メーカーのauは、自社ブランドの「iida」から、初となるスマートフォンを発売。同日から7月3日までの日程で、東京ミッドタウンでタッチ&トライイベントを開催。そして初日、KDDIプロダクト企画本部本部長の増田和彦氏、ユーザーインターフェイス(UI)をデザインした中村勇吾氏、そして携帯ジャーナリストの石野純也氏のトークセッションが行われました。

会場では、実機でのデモンストレーションも行われていたのですが、実際に触れてみたところ、本体の軽さに驚かされたのです。

今回、iidaがスマフォを発売するにあたって、並々ならぬ苦労があったとのこと。実は発売されたモデル「INFOBAR A01」の計画そのものは、2009年からあったそうです。中村氏の話では、1年間という非常にタイトなスケージュールのなかで、当初思い描いた理想の形にもっとも近い完成形にたどり着いたと言います。

全体のプロダクトについては、国内外でもその実績を高く評価される深澤直人氏が手掛け、UIは中村氏が本来のINFOBARらしさを踏まえながら、今までにないデザインを心がけたとのことです。

そして最終的に中村氏がたどり着いたデザインとは、コンポジション(組立・構成)とコラージュ(切り貼り)でした。

同機のメニュー画面は、異なるサイズのアイコンが、積み上がるように表示されています。これは、昔馴染みのオーディオ機器を積み上げるように、異なる機能を備えたものがビルドされたイメージです。また、新聞の紙面のように、さまざまな要素を含みながらも、それぞれが見やすく構成されているのです。

さらに、それぞれのアイコンは単なる「アイコン」として機能するだけでなく、メニュー画面上で表示切替をすることによって、「アイコン → ウィジェット → アプリ」としても利用が可能です。スマフォでありながらも、パソコンに近い概念が用いられていることも、非常にユニークな点ではないでしょうか。

もう1つ特筆すべき点は縦スクロールです。従来のスマフォは、iPhoneの影響を多分に受けており、Androidでも横スクロールが主流です。しかし同機は、縦にめくるようにページが構成されています。従来の携帯サイトも、ウェブページも縦スクロールであるのに対して、なぜかスマフォは横スクロールなのです。そう考えると動機の縦スクロール表示は、非常に自然なものと感じます。

公式ページではUIを擬似的に体験できるので、興味のある方はアクセスして頂きたい。

大変魅力の多いINFOBAR A01なのですが、もしも触れる機会があれば、一度手に持って頂きたいです。本体重量の軽さに驚かされることでしょう。ちなみに重量は113グラム、iPhone4の137グラムと比べると随分軽いとご理解いただけるでしょう。

なお、今回のイベントはiidaのFacebookページを中心に告知され、当日は会場一杯に参加者が集まりました。スタイリッシュな同ブランドの支持の高さが伺えます。

見た目は言うまでもなく、おしゃれで可愛らしいです。きっと手にするのが楽しくなるスマフォです。機会があれば、一度手にとってご覧ください。

(写真=ロケットニュース24)
参考商品:INFOBAR A01