3月11日の東日本大震災より、三カ月が経過した。深刻なダメージを受けた被災地も徐々に復興のきざしを見せているが、全く収束の目処が立っていない部分がある。

それはもちろん、福島第一原子力発電所の事故である。福島県の原発周辺地域を死の土地にし、数十京ベクレルの放射性物質入りの汚染水を大量に海に垂れ流すなど、どこが安全で安心な原子力なのだろうか。東京電力は大ホラ吹きの地球破壊企業だ。

更に今回の事故で分かったのは、原発の既得利権者たちの悪魔のような素顔である。それは東京電力以外にも原発を推進し多額のカネを得てきた議員、それに群がる御用学者などである。

特にタチが悪いのは原発議員とも呼ばれる人たち。彼らは事故後に南相馬市の農家が自殺したり、多数の人が未だ家に帰れず避難所暮らしをしているにもかかわらずいまだに東京電力とズブズブで、どうにかして金ヅルの国民から搾取させている集金役の東電を潰さないようにするかの策しか考えていない。それは、東京電力の賠償金を国で仮払いする法案が自民党から提出された事で明らかになった。

この法案は表向きは被災者へスムーズな賠償金の支払いをするためとなっているが、東京電力に国へ借金をさせ、事実上東電解体が出来なくするための法案となる危険性が大いにある。東京電力は電気料金を3月から継続して上げ続けており、最終的に負担をするのは我々国民だ。

原発を爆発させて死者を出し、地球を放射能で汚染させても潰れずにボーナスが出る企業は、世界中で東京電力一社のみだろう。他の国だったら暴動が起きても全くおかしくないレベルである。しかし悪いのは自民党だけではない。現在与党となっている民主党も相当に罪深い。

なぜならば流通停止による賠償を避けるため食品や飲料などの放射性物質残留規制値を、乳幼児に与える水ですら原発から出る排水より上の基準値にするなど、今までよりはるかに高い数値に吊り上げ、更に規制値を超えた農産物ですら一時的に出荷させるなど、国民の健康よりもフトコロが大事に考えている所が一つ。

次に、以前は笑い者になっていた枝野官房長官や岡田幹事長の防護服フル装備「フルアーマー」での現地視察だが、福島市の線量は平均1.5マイクロシーベルト毎時、飯館村は8マイクロシーベルト毎時であり、0.08マイクロシーベルトの東京の数十倍以上の線量が福島では現在も観測されている。

彼らはまだ詳細な数値が発表されていなかった頃からその事実を知っており、そのために現地の人が作業服であったのにフル装備で視察をしたのだろう。もちろん住民たちには黙っていたのだ。隠ぺい体質もさることながら、自分たちだけ助かれば良いのか!?と思ってしまう程の心無い行為である。

また、その隠ぺい工作の片棒を担いでいるのが「御用学者」と呼ばれる原発推進派の学者たち。彼らは事故後に根拠もないのに「安全・影響はない・メルトダウンはしない」などと声だかにテレビなどで叫んでいたが、実際は事故後すぐにメルトダウンしており、近隣住民は避難しなければならない程放射性物質は漏れていたのだ。

その御用学者たちのリーダーと言えるのが、長崎大学教授の山下俊一。彼は原発事故後に福島県の放射線健康リスク管理アドバイザーに就任しており、福島県飯舘村で行った講演などで「健康へのリスクは低く、心配する必要はない」などと発言しているが、その後長崎新聞に対して飯館村が甲状腺ガンが多発しているベラルーシよりも多い線量であり「予想していたが、恐るべき事。子どもや妊婦を中心に避難させるべきだ。」と語った。福島では隠ぺい工作をし、自分のホームグラウンドでは民衆の支持を得る発言をするというとんでもない二枚舌である。

更に恐ろしいのが山下教授は福島県の「県民健康管理調査検討委員会」座長であり、約200万人の県民全員を対象に健康調査を実施し長期間にわたって被曝の影響を調べることを委員会が決めた事だ。

長期間被曝し続けた場合の実験については動物はおろか人間でもほとんど例が無く、サンプルが皆無の状態。研究者の山下教授にとって福島県民は恰好の実験動物、モルモットなのだろう。彼らの統計を取る事で山下教授は世界初の信頼できる実験データを得ることが出来るのだから。

結局このような事態になっても、被害を受けるのは被災者をはじめとした我々国民だけである。原発利権にすがる金の亡者たちのなかで、真に国民のための政治を行ってくれる政治家はほとんどいないのだろうか。リーダーである菅直人総理大臣がソフトバンクの孫正義社長らと共にエネルギー基本計画をたて、自然エネルギーを推進しようとしているのに、なぜか民主党は支援をせず仲間割れをしている。

震災後の民主党の対応はお世辞にも良かったとは言えないが、菅総理が退陣しても公務の前に飲酒をする副大臣や周りが東電と蜜月の関係である原発利権議員だらけでは何も変わらないはずだ。何度も言うが地球を前代未聞の量の放射性物質で汚染させた会社や原子力発電所を存続させようとする政治家は、はっきり言って頭がおかしいとしか言いようがない。人殺しの片棒を担いでいる売国奴と言われても仕方がないだろう。

現在は戦後最大の日本の危機である。こんな時に真に国民の事を考え、行動してくれる政治家が少ないといった事実が前よりも更に明らかになった今、一人ひとりが良く考えて行動を起こさなければいけないのかもしれない。