日々進化を続けるAR(拡張現実)技術。最近は専用メガネを必要としない、裸眼3D(立体視)の機器も数多く登場し、今までにない視聴体験を楽しむことができる。そんななか、Kinectと擬似3D技術を組み合わせた機器が登場した。この機器は、ユーザーの動きをトレースしながら映像を変化させるというもので、これにより擬似的に立体視を実現しているのだ。

この技術は、スペインの「Shader Media社」が開発を進めているものだ。同社は、3Dシミュレーターの開発と、3Dコンテンツの制作を専門に行っている。5月の中旬に、「ホロポータル3D」と呼ばれる映像処理を、Kinectで操作する実験を行い、その様子をYouTubeで公開している。

動画では、スクリーンの前に立ったユーザーが体を動かしたり、立ち位置を変える度に、映像が変化するのである。この効果を活用して、擬似的に3D効果を展開しているのだ。また、画面上のブロックを倒したり、サンドバッグにパンチしたりなど、Kinectとの組み合わせでユニークなアクションを楽しむことが可能だ。

デモンストレーションでは、実車を見るような感覚でモデルカーに試乗したり、画面上のカフェを散策したりと、今までにない映像体験を実現している。

これが実用化されるようになれば、今までのまったく違った生活を送れるようになるのではないだろうか。実店舗に行く感覚で、ネット上でショッピングをすることも可能になるだろう。実戦のようなリアリティを感じながら、シューティングゲームを楽しむこともできるかもしれない。さらなる開発の進展に期待したい。

参照元:Youtube /