先日、日本各地で次々と梅雨入りが発表された。自転車通勤・通学者にとっては辛い季節である。記者も自転車通勤者なのだが、傘をさしながらの運転は危険な上に道路交通法違反(5万円以下の罰金)、傘をハンドルに固定するのも実は過積載で違反(2万円以下の罰金または科料)。では合羽着用!といっても、結局手とハンドルが濡れるのでブレーキが滑ったり、またフードのせいで視界が狭くなり、やはり危険。

ああ、嫌な季節が巡って来たと思っていたところ、自転車大国・中国に雨の日でもかなり大丈夫な人民的スーパーアイテムがあるというので、試してみた。これがなかなかイイ!

中国人民が愛するレインウェアとは「自転車用レインポンチョ」。頭から上半身そして自転車ごとすっぽりと覆ってしまうタイプである。中国の傘・レインウェア最大手「天堂」のものを購入してみた。購入価格は40元(約500円)。

都市部でも普通の傘が10~20元(約120円~250円)で買えるところの40元。だが値段だけあって、厚手で水を通す心配もなさそうだ。雨の日を狙って、早速使用だ。

まず気がついたのは、体はもちろんのこと、カゴごと車体を覆ってしまうので、荷物も濡れない、ハンドルも濡れない、手も濡れないということ。

フードは浅めでつばつき、強い風でも吹いていない限り視界は常にクリアな状態をキープ。普通の合羽と違い密閉性があるわけでもないので、ムレない。風通しがよく実にさわやかだ。

そして、着脱も実に楽。合羽のように脱ぐのにモタついてしまい電車に乗り遅れた!なんて心配もない。

使用感はめちゃめちゃイイ! 想像以上だ。中国の知恵には頭が下がる思いである。実にいいことずくめな商品だが、ただひとつデメリットがあった。

オシャレ感がまるでゼロ。

はっきり言おう。見た目は全然かっこよくない。激しくダサいのだ。想像してみてほしい、上部をポンチョで覆った自転車が疾走する姿を。何とも奇怪である。

記者も着用中、道行く人々の熱い視線を感じたものだが、周囲の人が傘をさしあっちフラフラ、こっちノロノロ走っているのを差し置き、いつもどおり颯爽と走っていける快感と言ったらたまらない。何より傘や合羽より安全である。

現在、日本国内ではなかなか見ることはできない「自転車用レインポンチョ」だが、中国のオークション&ショッピングサイト・タオバオワンと提携しているYahoo!チャイナモールで販売されているのが確認されている。中華街でも手に入る可能性はあるだろう。

ただ自転車にかぶせるだけのものだと風でポンチョがめくれあがって視界が遮られる可能性がある。購入の際は、500円~1000円程度の中グレード以上で、レインポンチョを前カゴに固定できるクリップ式のものをお勧めしたい。

(文・写真=MoG45)

参照元:Yahoo!チャイナモール

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