24日、大阪府の橋下徹知事が「鳥取県議なんて6人でいいんですよ」と発言した問題で、鳥取県の平井伸治知事が「大きなお世話だ」と反論し、2人の間で緊張が高まっていた。

26日、関西広域連合委員会のテレビ会議システムで、2人は顔をあわせることになったのだが、その会議の冒頭で、橋下知事は自身の発言について、「大阪から一方的に意見を述べてすみませんでした。僕の暴走した発言でした」といきなり謝罪した。

橋下知事の発言は、「人口10万人当たり議員1人」を基準とした府議定数条例案に由来している。それを根拠に、人口58万人の鳥取県には6人の県議で相応しいと考えたようだ。

一方的に発言を聞かされた平井知事は、当然ながら驚き「大阪の人が鳥取県の自治について議論するのは差し出がましい」と、無用の提案に反論した格好だ。

ところが25日に、橋下知事は再び「地方自治だから口を出すなというのはおかしい。それでは地方交付税制度は成り立たない。府民の金も鳥取県にいっている」と切り替えした。さらに平井知事も「本来は大阪府議の定数の話のはず。橋下知事には大阪府の自治をしっかり考えてもらえばいいことで、土俵から下りてきて見物客に殴りかかるようなことはやめて欲しい」とばっさり。

橋下知事の主張もわかるのだが、一方的に言いがかりをつけているとも取られかねない。そうして迎えた26日、関西広域連合委員会の会合で橋下知事はそれまでの主張を一転し、冒頭で平謝り。

「鳥取県知事や鳥取県議会議長を飛び越して、大阪から一方的に意見を述べてすみませんでした。僕の暴走した発言でした」、「本当にすみません。みなさんにもお伝えください」(引用元:Sponichi Annex

と、自らの発言が飛躍したものであることを認め、謝罪したのである。

ここのところ君が代不起立問題などで、歯に衣を着せぬ意見が相次いでいる橋下知事。正直さに好感を持つ人もいるようだが、暴走と受け止められる場面もあるようなので、気をつけてもらいたいものだ。