NASA(米国航空宇宙局)がこのほど、彗星が太陽に衝突する瞬間の動画を公開した。動画では、画面下の方向から彗星が太陽に向けて急接近し衝突。その衝撃で、巨大な紅炎が上がっているのである。

彗星衝突の様子は、NASAの太陽・太陽圏観測衛星(SOHO)が捉えた映像から、アマチュア天文家のセルゲイ・スルパコフ氏が発見したものだ。衝突が起こったのは、5月10日~11日にかけてのこと。近日点が太陽に極めて近いとされる「クロイツ群」と呼ばれる彗星群のうちの1つが、太陽にぶつかったのである。

早回しで公開された動画を見ると、画面下の方向から一筋の光が真っ直ぐに太陽に向かい、11日3時頃に激突。激しく紅炎を巻き上げて消滅してしまう。

ちなみにこの動画には「Bye Bye Comet!(バイバイ、ほうき星)」と、爽やかな別れの印象を与えるタイトルがついているのだが、消滅する様子はそんな穏やかなものではない。彗星が太陽に飲み込まれるように消えていく姿は、とても恐ろしく感じるのだが……。

参照元:flicker/ NASA Goddard Photo and Video