香港航空は、機内トラブル対策としてブルース・リーのカンフーが最適であると判断したようだ。新人キャビンアテンダントに「詠春拳(えいしゅんけん)」の習得を義務化し、訓練を開始した。

詠春拳とは中国に伝わる拳法で、短打接近戦を得意とする素手による格闘術。かのブルース・リーにより、世界的に有名となった武術である。ブルース・リーはさまざまな格闘技を総合し独自の武道「ジークンドー」を創始したが、そのベースとなったのがこの詠春拳。まさに、ブルース・リーのカンフーと言っても過言ではない。

「まさか、仕事でカンフーを学ぶことになるとは思わなかったです」と、新人キャビンアテンダントのランピー・タンさん(22歳)は語っている。最初、現場では戸惑いがあったようだ。「でも習っているうちに、詠春拳が好きになりました。何より、自分の身を自分で守ることができる安心感があります」と、概ね好評のようだ。

カンフーをキャビンアテンダントに仕込むのは、やや大げさだと思う人もいるかもしれない。しかし香港航空によると、機内における酔っ払いがらみのトラブルは週に少なくとも3件ほどはあるようで、その対応に追われていたとのこと。そこで、狭く閉ざされた空間の機内でも使えるブルース・リーのカンフーが、香港航空の幹部の目にとまったという。

「技の速さで悪質な乗客を圧倒できそうです」と、タンさんは語っている。すでに現場からは、護身用だけでなく酔っ払いの介抱においても詠春拳が役に立ったという声があがっている。

さて、詠春拳をマスターするのは並大抵のことではないらしいが、もしもキャビンアテンダントが全員カンフーの使い手となったら、きっと安全なフライトが保証されることだろう。モラルの無い悪質な乗客はもちろん、もしかしたらハイジャック犯に対しても有効となるかもしれない。香港航空のこのアイデアが成功することを祈りたいものだ。

参照元:metro.co.uk(英文)