「笑う門には福来る」という言葉があるように、昔から笑いは人を幸せにするといわれてきた。そして今回、笑いは健康面でもプラスの効果があることが証明され、注目を集めている。

その笑いの健康効果とは、横隔膜が刺激されることで生じる血流促進効果のことだ。これを発表したのはイギリスのリーズにあるヘルスケア学校で、彼らは下肢潰瘍(かしかいよう)の患者を対象に、5年間笑いと下肢潰瘍治療について研究を行ってきた。

彼らの研究によると、人が笑うと、全身の血流循環に大きな影響を与える横隔膜が活発に動き、その結果全身の血流が良くなるという。そしてこれが、下肢潰瘍患者により速い回復をもたらすらしいのだ。しかしその一方で、元来お金がかかりながらも行われてきた超音波治療は、下肢潰瘍治療にはそれほど効果がないことが分かっている。

今回の調査を行ったアンドレア・ネルソン教授は「下肢潰瘍の治療において重要なことは、血流が脚から心臓に戻ってくるように血流を刺激することです」と述べ、笑いがもたらす血流促進が下肢潰瘍治療において重要な役割を果たすことを示唆した。

また過去に行われた他の調査では、笑いは心臓病にかかるリスクを減らすことも証明されている。カリフォルニアのロマリンダ大学では、糖尿病、高血圧、高コレステロールの薬物治療を受けている男女に、毎日30分コメディーを見てもらうという実験を行った。その結果、彼らのストレスホルモンが減っていることが判明し、笑いの高い健康効果を改めて示す結果となった。

精神的のみならず、身体的にも私たちを幸せにしてくれる笑い。現在日本で大惨事が起き、自分だけ笑っていては申し訳ないと感じる人も多いかもしれないが、こういう時だからこそ、笑いたい時は思いっきり笑ってみてはどうだろうか? そうしていくことで、自分だけではなく、周りの人、ひいては日本全体を元気にしていけることだろう。
(文=田代大一朗

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参照元:DailyMail