あなたが今、震災情報を集めるのに利用しているものは何だろうか? もちろんテレビや新聞という人もいるだろうが、中にはインターネットのニュースサイトや、ツイッターなどのソーシャル・ネットワーキング・サービス(以下、SNS)を挙げる人も多くいるだろう。これは過去の災害時と比べて大きな変化であり、今回の震災でインターネット、そしてインターネットツールの有用性は大きく認知されることとなった。

これは海外メディアも取り上げており、イギリスのニュースサイト「Telegraph」は、今回の地震で重要な役割を果たしたインターネットツールについて書き綴っている。このインターネットツールの活躍を考えることは、今後の災害対策を考える上で欠かせないことであり、ぜひみなさんも一緒になって考えてほしい。それでは、今回それぞれが果たした役割をインターネットツールごと見ていこう。

Twitter(ツイッター)
これが今回、最も活躍したインターネットツールと言っても過言ではないかもしれない。地震が発生した直後から、ツイッター上では地震に関する情報が交換され、ここで主要メディアより早く被災地の状況や非常用ダイヤルを知ったという人も多いのではないだろうか。

Telegraphの調べによると、地震発生から1時間以内に、東京からだけで毎分1200以上のツイートが投稿され、アメリカ時間の金曜日の終わりまでには、地震という単語を含んだツイートが合計24万6075も投稿されたとのこと。

またツイッターは、公的機関が情報提供を行っていく上でも大いに役に立った。アメリカ国務省は非常用ダイヤル、そしてアメリカの日本人居住者に日本にいる家族との連絡方法を伝えるためにツイッターを活用。そして各救済機関は、ツイッターを通して日本語が分からない外国人のために避難所リストを投稿し、多くの人・機関がツイッターの利便性を改めて実感した。

Skype(スカイプ)
インターネット回線を使って通話ができるSkypeも、今回大活躍したインターネットツールのひとつである。地震発生後、電話回線はパンクし、固定電話や携帯電話は非常につながりにくい状態となった。現にNTT DoCoMoは、東京での通話を最大80パーセント制限し、Softbankやauに至ってはメールもろくに送受信ができない状態が続いた。

そんな中で、インターネット回線を利用するSkypeは家族や知人と連絡するのに大いに役立ち、多くの人に安否確認による安堵をもたらした。Telegraphも2007年7月に起きたロンドン同時爆破テロの際、回線パンクにより携帯電話が使えなくなったことを挙げており、これからインターネット電話の重要性が世界で見直されていくことであろう。

Facebook(フェイスブック)
外国人ユーザーが多いFacebookも、ツイッターと並び情報交換に大きく貢献したSNSである。日本で教師をしているイギリス、リバプール出身のジル・マーフィーさんは地震発生当時、横浜のインターナショナルスクールにいた。そして地震が学校を襲う中、机の下に隠れ、Facebookのチャット機能で15歳のいとこと連絡を取ることに成功。

このようにFacebookやツイッターを使って海外にいる家族・友人の無事を知った人は多く、これからSNSが災害時の安否確認を行う重要な場所になっていくことだろう。

GoogleのPerson FinderやUstream
GoogleのPerson Finderは被災者情報の確認・提供をスムーズなものにし、Ustreamはテレビが使えなくなった人や、海外で暮らす日本人にキーテレビ局が報道する震災ニュースをリアルタイムで伝えることに貢献。

今回の地震において、迅速な情報交換、そして人々のより強い連帯感をもたらしたインターネットツール。今後電気、水道、ガスと並び重要なライフラインである「情報」を伝える手段として、インターネットツールのあり方は大きく変わっていくことだろう。
(文=田代大一朗

参照元:Telegraph