東日本大震災の被災地で救助にあたるべく、イギリスから国際災害救助隊(以下IRC)が到着した。過去に31もの災害救助の経験を持つベテラン部隊に期待がかかったが、なんとこの救助隊、何もしないまま自国へ引き返してしまった。

12名の救助隊員は日本側の要請に応えて出動したが、入国に必要な書類をイギリス大使館が用意できなかったため、被災地入りどころか空港からも出ることのないまま帰国することになったという。

「経験も実績もあり、しかも我々を必要としている人々がいるのに、まさか自分の国に阻まれるとは……」と、隊員たちは怒りをあらわにしている。

IRCは民間企業および個人からの寄付金で活動する国際救助隊。国連にも登録しており、1981年に結成されて以来世界各地の災害地域における救助活動を経験してきたが、こんなことは初めてだという。

レイ・グレイ隊長によると、IRCは日本からの救援要請に応える形で来日したが、災害救助の慈善団体であるという旨の書類がイギリス大使館から発行されるまで入国許可が下りないと言われ、空港で2日間足止めを食ったあげく帰国を余儀なくされたとのこと。

一方大使館側には別の言い分があるようだ。ウィリアム・ヘイグ外務次官は、大使館はIRCおよび外務省双方と連絡を取り鋭意対応中であったとしたうえで、「日本側が移動手段や通訳などを手配できないため自分達で用意するよう通達されていたのに、IRCはこれらの準備を怠ったまま入国しようとしていた。活動に困難をきたすことは明確で、それを都合よく大使館に責任転嫁しているに過ぎない」と述べている。

どちらにせよ善意が被災地まで届かなかったことは非常に残念である。本当に必要な救助を紙一枚が阻むようなことは、今後起こらないようにしてもらいたい。

参照元:DailyMail(英文)