近年、学歴社会への批判が増しており、教育制度そのもののあり方が問われている。しかしその一方で、高学歴をあがめる考え方が未だに残っているのもまた事実。現に、政治家の多くが「一流」大学の出身者であったり、学歴によって差別を受けたりすることもまれにある。

そして今回、そんな高学歴信仰を更に強めてしまうような研究結果が発表された。その内容とは、高学歴な人ほど長生きしやすいというものだ。

研究を行ったのは、アメリカのブラウン大学。彼らは、約4000人の男女の健康を30年かけて追跡し、今回の研究を行った。そしてその結果、高学歴な人ほど血圧が低いということが分かった。血圧が高いと心臓発作によって死ぬ確率が2倍になるらしく、この影響により高学歴の人は長生きしやすいのだとか。

またブラウン大学は、低学歴より高学歴の男性の方がお酒やタバコを飲んだり、吸ったりせず、痩せていると発表している。そして女性の場合、高学歴の女性の方がタバコを吸わず、痩せているという点では男性と同じなのだが、お酒の飲酒では、高学歴の女性の方がよりお酒を飲むという結果が出ている。

研究チームリーダーであるエリック・ラオクス氏は、「低学歴は、よりストレスのかかる仕事に結びつくと示されてきました。あまり管理されていない中で、高いレベルのものを要求される、そんなストレスのかかる仕事は高血圧につながりやすいのです」と話しており、学歴によってもたらされる仕事が私たちの血圧と関係があると示唆した。

また今回の調査では、学歴が血圧に与える影響は男性より女性の方が顕著だということも分かっており、このことについてラオクス氏は「低学歴の女性は、うつを経験しやすく、またシングルマザーにもなりやすいです。そして、貧困ラインより下の生活を送りやすいという一面もあります」と述べた。

仕事や結婚だけでなく、私たちの健康にまで影響を及ぼすとされた学歴。しかし、学歴がお金のため、自分の健康のために築かれていくことはあまりにもむなしい。自分が夢と情熱を注ぎ込んで学んだことを示す歴史、そんな学歴を築いていくことの方がより人生を楽しめるのではないだろうか。
(文=田代大一朗

参照元:DailyMail(英文)