幾度にわたる妨害行為によって日本の調査捕鯨を中断に追い込んだ反捕鯨団体シー・シェパード。鯨だけでは飽きたらず、今度は「地中海での日本向けクロマグロ漁を妨害する」と宣言するなど、過激な活動が止まる気配はない。

そんなシー・シェパードの活動をサポートするのが、支援者・支援団体からの多額の寄付。衣類メーカー「パタゴニア社」が同団体のスポンサーであることは有名だが、とある有料iPhoneアプリの収益が、そのまま全額シーシェパードに寄付されていることをご存知だろうか?

そのiPhoneアプリとは、スロットカーレーシングゲームの『SlotZ Racer』。2009年にリリースされた、600円の有料アプリである。開発は主に英ストレンジ・フレーバー社(Strange Flavour Ltd)、販売は米フリーバース社(Freeverse INC)が担当している。ゲーム自体は非常におもしろく、評価も高い作品だ。

しかし、同ゲームの紹介ページには、冒頭から……

「日本政府が違法な捕鯨を後援する一方、ストレンジ・フレーバー制作による日本においてのゲーム収益全ては、環境保護団体・シーシェパード(www.seashepherd.org)へ募金されます。フリーバースは、彼らの決意を尊重すると共に、あらゆる違法捕鯨がただちに終結されるよう主張する事に参加しております。」(appleのアプリ紹介ページより引用)

……と書いてある。世界中で販売されているiPhoneアプリなのにも関わらず、「日本での収益をシー・シェパード寄付」としているのだ。

同ゲーム紹介ページのカスタマレビューには、「購入した時(当時)は募金なんて書いてなかった!」、「購入後に説明ページを見て愕然とした」、「詐欺とは言わないが、とても不愉快」、「日本人をバカにしてるとしか思えない!」などといったコメントが寄せられている。

しかしながら、ほとんどの人が「だが、ゲーム自体は面白い」ともコメントしているように、ゲームそのものはシンプルで飽きのこない素晴らしい内容。実に残念な「問題作」である。

参照元:SlotZ Racer(iPhoneアプリ)
執筆:GO羽鳥