広く人々に認められた事実とは別に、何らかの謀略、策略があるという意見を、陰謀論(陰謀説)という。決して明るみに出ることのない10の陰謀論をご紹介しよう。果たして、これらにいくばくかの事実はあるのだろうか?

1. 米国同時多発テロは仕組まれたものだった?
2001年9月11日に起きた米国同時多発テロに関しては、数多くの陰謀論がある。そのほとんどが、ブッシュ大統領をはじめ、政権の要人たちが事前にテロ発生を把握しており、攻撃を放置していたというものだ。

その理由は、外部から攻撃された状況を意図的に作り出すことで、さらなる軍事化に対する国民の支持を得ること。そして、政権が進める対内・対外政策において利益を得るという構図である。

陰謀論を信じる人たちが指摘するのが、「アメリカ新世紀プロジェクト」。アメリカの国際的な指導力向上を目標とした保守系シンクタンクだ。その主要メンバーには、ブッシュ政権時代のラムズフェルド国防長官、ウォルフォウィッツ国防副長官、アーミテージ国務副長官、そしてチェイニー副大統領など、「ネオコン」と呼ばれるタカ派がズラリと顔を並べる。

このシンクタンクが2000年9月に出したレポートには、なんと「新しい真珠湾攻撃のような壊滅的で触媒的な役割を果たす出来事」があれば、国民世論を味方につけることができる、と述べられていたのである。

まるで同時多発テロを歓迎するかのようなこの記載。確かに、ブッシュ政権にとって事件は都合の良いものだったと言えなくもないが、果たして真実はいかに?

2. ロズウェル事件は宇宙人が回収された?
ロズウェル事件は、1947年7月、米ニューメキシコ州ロズウェル近郊で、何らかの物体が回収されたことを含む、一連のできごとを指す。

いったんは忘れ去られたこの事件、しかし30年たって、新たな目撃証言が報告されると、事件は再調査されることとなった。物体の回収に携わった米軍の公式発表によると、墜落したのは極秘の調査気球とのこと。しかし、回収物については大々的に口封じのお達しがあり、本当は何なのか正体は不明だ。

これまでにUFO研究家たちは、ロズウェル事件と関係があるとみられる数百人に対し、インタビューを実施。さらには、「情報の自由に関する法」を通して、数百の関連書類を得ることに成功した。なかには、あの有名な「マジェスティック・トゥウェルヴ」による極秘文書など、内部の者によってあからさまにリークされたと思われるものもあったという。そのような証拠から、実は軍が回収した残骸は「墜落した異星人の乗り物」と、生きている宇宙人だと彼らは信じている。

アメリカ政府が発表できないほどインパクトのあるものが、実は発見されていたのだろうか?

3. ケネディ大統領を暗殺したのは誰だ?
第35代アメリカ合衆国大統領、ジョン・F・ケネディの暗殺は、1963年11月22日、テキサスのダラスで起こった。ケネディはディーリープラザを大統領専用車でパレードしている際、妻ジャクリーンの横で銃撃を受け死亡した。

事件後、ただちにウォーレン委員会が組織され、正式な調査が10カ月にわたって行われた。報告書は1964年9月に完成。委員会は、事件発生直後に現場近くで目撃され、職務質問で警察官を殺害した、リー・ハーヴェイ・オズワルドの単独犯行と結論付けたのである。

しかし、ケネディ暗殺に関しては数多くの陰謀論が存在する。軍産複合体の意を受けた政府主犯説、解任されたことを根に持った元CIA長官アレン・ダレス主犯説、FBI長官ジョン・エドガー・フーヴァー主犯説、フルシチョフの命を受けたKGB主犯説、大統領の座を狙ったジョンソン主犯説、大統領選挙で敗れたニクソン主犯説、暗殺されそうになったカストロの報復説、亡命キューバ人説、マフィア説などなど、さまざまな説がささやかれている。

ウォーレン委員会の公式の発表によると、物的証拠を検証するとオズワルド単独犯でしか説明がつかないとしているが、真相は謎だ。

4. 地球温暖化は捏造か?
人類が排出するCO2によって地球は温暖化し、今後もどんどん暖かくなり続ける。このような考えは、「全くのでっちあげ」と主張する科学者は少なくない。

「地球温暖化は陰謀論」と初めて伝えたのは、1990年8月、イギリスで放映されたドキュメンタリー番組だった。「もしかしたら陰謀にもならないかもしれないが、温暖化に利害を持つ者たちがこの説(温暖化)を広めているのは確かだ。科学者は研究費用確保のため、メディアはストーリーがほしいため、政府は課税のもっともらしい口実を必要とするためだ」と述べている。

また、ハリケーン予知の先駆者ウィリアム・グレイ博士は、地球温暖化はウソだと一蹴している。自然のサイクルを通じて再び地球は冷却化すると言うのだ。博士は、地球温暖化論はワールドガバナンス(世界的な統治機構)をもくろむ政府指導者・共産主義者・環境論者たちによる政治的プロパガンダと主張している。

誰の言うことが正しいのか、判断するのはなかなか難しい問題だ。客観的データの検証し、冷静な議論を進めるべきではないだろうか。

5. ダイアナ妃は殺された?
ダイアナ妃は1997年パリで、当時の恋人であるエジプト系イギリス人大富豪ドディ・アルファイドとともに、パパラッチから逃れようとして交通事故に遭遇。36歳という若さで亡くなった。

イスラム教徒であるアルファイド、そして将来的に英国国教会の首長の母となるダイアナ妃。この2人の関係は英国王室にスキャンダルを呼ぶおそれがあるため、未然に防ぐために2人は殺されたと多くの人が信じた。当時の世論調査では、イギリス人の4人に1人、そしてアラブ諸国の過半数が、これは英国王室により画策されたものだと疑わなかったのである。

この陰謀論が広まった理由は、ダイアナがアルファイドとの結婚を示唆していたこと、彼女がイスラムへの改宗を意図していたこと、そして彼女がアルファイドの子どもを妊娠していたこと、さらにメッカ巡礼を考えていたこと、などが挙げられている。

また陰謀論者によれば、彼女を殺した組織は英国王室のほかに、フランス諜報部、報道関係者、イギリス情報局保安部(MI5)、イギリス情報局秘密情報部(MI6)、米中央情報局(CIA)、イスラエル諜報特務局(モサド)、秘密結社フリーメーソン、アイルランド共和国軍(IRA)などが考えている。

6. ユダヤ人の世界支配は本当にあるか?
「ユダヤ人の世界支配」、この陰謀論は1902年に出された『シオン賢者の議定書』から始まっている。

現在では、この書の制作者はロシア秘密警察と推定されている。当時ロシア民衆が持っていた皇帝への不満を、ユダヤ人にそらす意図で作成されたもののようだ。文書はロシア革命の反動勢力によって広められ、1905年の革命後に瞬く間に広まり、1917年10月革命の頃には世界中で有名になっていた。

1921年には英タイムズ紙により捏造本であることが解明されていたが、すでにこの本を読んだ民衆は内容を信じ込み、そしてよりあからさまにポグロム(ユダヤ人排斥運動)が起きるようになった。アドルフ・ヒトラーも、これが偽書と知りながら「偽書かも知れないが、内容は本当だ」と擁護し、自らの反ユダヤ的態度を改めることはなかったという。

ユダヤ人をおとしめるために捏造されたものの、ナチスドイツに多大な影響を与え、結果的にホロコーストを引き起こした。このことから、この書は史上最悪の偽書と呼ばれているのである。

数多くの調査によって、反ユダヤ主義の捏造文学でありでっち上げということが、繰り返し証明されている。それにも関わらず、反ユダヤ主義者やユダヤ陰謀論者の間では、事実に基づいたものだとして、一部ではいまだに信じられている。

7. アポロは月面着陸していない?
アポロ月面着陸捏造論は、月面着陸の一部もしくは全てが、NASAと関係機関による捏造とするものだ。アポロ宇宙飛行士は決して月に到達してはいないというのである。

その理由は、当時の技術では月に行くのは不可能だった。しかしアメリカはソ連との宇宙競争に勝たねばならず、また当時のベトナム戦争の惨状から国民の目をそらすために、月面着陸がでっちあげられたとしている。

捏造論者の主張の根拠は、主に写真にある。彼らは多大な労力を割いて、NASAの月面着陸の写真を調査。そして月面で撮られたとされる何枚もの写真に関して、さまざまな点から矛盾が見られると指摘している。

しかし写真の専門家たちは、それらの指摘に反論。写真については反証が出されつくしているが、その他にも捏造論者たちが主張する証拠は多い。それにしても、もしも人類が月面に着陸していないとしたら、NASAはどこにたどり着いたというのだろうか?

8. 真珠湾攻撃は事前にわかっていた?
この陰謀論は、フランクリン・ルーズベルト大統領が日本の攻撃を意図的に誘いだし、攻撃があることは事前にわかっていたが、ハワイを防衛している将兵には知らせなかった、というものだ。

アメリカは伝統的にモンロー主義と呼ばれる孤立政策をとっており、ヨーロッパ情勢に関わりを持たない政策をとっていた。そのため、当時は世論も議会も戦争には圧倒的多数が反対だった。さらには、ルーズベルト自身も選挙戦において「あなたたちの子供を戦場には出さない」と公約していたのだ。しかし、ヨーロッパ戦線で苦戦しているイギリスを救うため、ナチスドイツと戦うためには宣戦布告が必要。そのためにはどうしても最初の一発を日本に撃たせ、アメリカの参戦を国民に認めさせる必要があったのだ。

陰謀論を信じる者たちによると、アメリカは少なくとも、イギリス、ソ連、オランダ、オーストラリア、ペルーなどから、真珠湾に奇襲攻撃があると事前に警告されていたという。実際に、日本の暗号もほぼ全てを解読していた。真珠湾に攻撃があるのは分かっていたが、アメリカ政府はこれを必要な犠牲と考え、わざと見逃すに至った。そう信じる人は多いようだ。

9. ファティマ第三の預言は、本当は何か?
1917年、ポルトガル・ファティマに住んでいた3人の羊飼いの子の前に聖母マリアが6回にわたって出現、「人類の未来に関わる3つのメッセージ」が託された。これが、ファティマの預言である。

この聖母マリアの出現は数多くの人の前で起きており、当時ヨーロッパでは一大センセーションを巻き起こした。後にバチカンも、これを正式な奇跡として認めている。

ファティマの預言の第一と第二は、1941年に明らかにされている。しかし第三は長い間、バチカンに封印されていた。第一が「第一次世界大戦の勃発」、第二が「第二次世界大戦の勃発」であったため、第三の内容は人々の興味の対象となってきた。内容の公開をめぐって、ハイジャック事件さえ起きたほどである。ところが2000年5月に公開された第三の預言の内容は、「1981年法王暗殺未遂事件を暗示する内容」といった、意外にあっさりした内容だったのだ。

あまりにも拍子抜けの内容だったためか、公開された預言はウソだと信じている人が多い。バチカンが明かしたのは事実ではなく、仮に事実だったとしても内容の一部に過ぎないというのだ。第三の預言のオリジナルを実際に見たカトリック教会の司祭は、バチカンの公式見解に異議を唱えている。第三の預言には、終末論やカトリック教会へのサタンの浸透について書かれていると言われている。しかし事実は不明だ。

10. フィラデルフィアで行われた怪実験の真相は?
フィラデルフィア計画とは、1943年10月28日に、米ペンシルベニア州フィラデルフィア沖合で、米海軍が行ったとされる軍事実験のことである。

この実験により米駆逐護衛艦エルドリッジが、短期間、緑色の霧に包まれて消えてしまったという。戦艦は消えた後、2500キロ離れたノーフォークまで瞬間移動し、再びもとの位置へ戻ってきた。死者、行方不明者合わせて16人、発狂者6人という大惨事となり、海軍上層部はこの事実を隠ぺいしたと噂されている。

この話はでっちあげだと広く信じられており、海軍もこのような実験はなかったと否定している。それにも関わらず、多くの陰謀論者たちによって支持され、現在でも様々な論議を巻き起こしている。

一説によると、この実験はアインシュタインが発表した「統一場理論」を軍事的に応用すべく行われたものとされる。この理論によれば、重力場と電磁場をひとつにまとめることによって生まれる力を応用し、物体を消すことが可能となる。そこで、特別な装置と十分なエネルギーを使って、物体の周りの光を曲げ、見えない兵器を作ることが理論上可能だと考えられたのだ。

当時は第二次世界大戦中ということもあって、海軍はこの理論の応用は軍事的に価値があると考え、実験を進めたとささやかれているのだ。しかし真相はいまだ謎に包まれている。

写真:ロケットニュース24

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screenshot:listverse.com

■参考リンク
listverse(英文)