ブロガーがあるレストランを酷評したことで訴えられ話題となっている。

クウェートで働くレバノン人のマーク・マクホウさんは、ブログサイト「248am.com」で、近所のレストラン「Benihana(紅花)」について、以前訪れた際の様子を詳細に報告し辛口の評価を下した。

「サービスは悪くないが料理は最悪だ。特にチキンのグリルは生焼けで噛み切れず、照り焼きソースで味をごまかそうとしたが、逆効果だった。サーモンの刺身5切れが1.5クウェートディナール(約440円)で値段は安いが、二度と行きたくない」

Benihanaは和食チェーン店で、アメリカを中心に世界各地に店舗を持つ。伝統的日本料理というよりは、目の前で行われる鉄板焼きのアクロバティックな技術などで客を魅了している。

ビジネスにマイナスとなるような発言は許されない傾向のあるクウェートでは、マクホウさんの書き込みは大きな怒りを買い、1万8000ドル(約148万円)もの賠償問題へと発展した。マイク・サーボ総支配人は、マクホウさんのブログ上で怒りをあらわにしている。

「あなたの書き込みは、法律に反しています。法廷に行けば、困るのは私たちではなく、あなたです。名前や電話番号などを教えて頂ければ、あとは、弁護士が対応します。絶対にこのままでは終わらせません。ところで、あなたはレバノン人ですか?」

クウェートでは、外国人の権利は極端に制限されており、時には大きな障害となる。総支配人はなんらかの方法で、マクホウさんがレバノン人であることを知ったのか、そのことをほのめかしているようだ。

フェイスブック上では、事態を知ったユーザーらが店に対する非難を書き込み、「クウェートのBenihanaをボイコットしよう」と呼び掛けているという。

裁判は3月8日に行われる。「本当に裁判をするというのなら私は逃げません。これは私だけの問題ではなく、クウェートにいるすべてのブロガーに関わることなのです」とマクホウさん。

良くも悪くもクチコミの力は絶大のようである。この裁判、どのような結果になるのか今後の動きを見守りたい。

screenshot:blogs.laweekly.com

■参考リンク
laweekly.com(英文)