歴史、政治、超常現象、宗教などの社会現象評論家として多数の著書を持つジェフ・ダネレック氏が「人類史上最も偉大な発明家トップ10」を発表した。我々の今日の生活、文明の礎を築いた著名な発明家の名が並ぶ。

発明家の偉大さに順位をつけるのは難しいことだが、発明の内容や数だけでなく、貢献分野の多様性、その時代に存在した技術、社会に与えた影響力などを加味し、客観的につけた順位とのこと。あなただったらどの発明家を選ぶ?

10位:レオナルド・ダ・ヴィンチ
ルネッサンスの巨匠。実用的な発明への興味よりも、グライダー、戦車や潜水艦の設計など未来的発想を持っていた。天才と謳われるダ・ヴィンチだが、発想自体が時代の先を行き過ぎ、当時の技術を遥かに越えていたため実現不可能なものばかりであった。

発想があまりに多様だったため、スケッチなど走り書きの説明で終わっているものも多数。真の天才である彼が何か一つに集中して完成させていれば、史上最高の発明家になっていたに違いない。

9位:エドウィン・ランド
コネチカット州出身の物理学者・発明家。ハーバード大学の1年生であった1926年に、プラスチックシートに結晶体を並べた新しい偏光板を開発し、ポラロイドと名付けた。

その後、仲間の若き科学者らと共に、偏光原理を写真フィルターや光学装置、活動写真などに応用し、ポラロイド・コーポレーション社を設立、535件もの米国特許を取得。デジカメが普及した現在も使われるポラロイドカメラは、彼の功績である。

8位:ベンジャミン・フランクリン
著名な博識家であり、作家、印刷工、風刺作家、政治理論学者、政治家、郵便局長、科学者、外交官という多くの肩書きの他に、偉大な発明家という顔があることを知る人は少ないが、多くの人々を落雷や火災から守っている避雷針は彼の発明。

燃焼効率のよい暖炉(フランクリンストーブ)を設計、グラスハーモニカ、遠近両用眼鏡、走行距離計、尿道カテーテルなども作った。発明品やその恩恵は全ての人々が自由に分かち合うべき、という考えから特許を一つも取得しなかった。

7位:アレクサンドリアのヘロン
ローマ帝国が誇る天才頭脳を持っていたヘロンは、蒸気機関、スポイト、風車の力で演奏するオルガン(風力発電の先駆けとなった)、コイン式自動販売機など実用的装置を考案した。

彼は自分が発明した蒸気機関を金属球が回転するただの玩具と考えていたが、もう少し真剣に実用化を考えていたら、産業革命は1700年早く起き、今日我々が住む世界は全く違うものになっていたかも知れない。

6位:ジェローム・ハル・レメルソン
あまり知られていないが、605件もの特許を持ち、多くの発明を成し遂げた科学者。自動化倉庫、工業用ロボット、コードレス電話機、ファックス、ビデオデッキ、カムコーダ、磁気テープなどを発明。また癌の検出及び治療などに関わる医療機器の数々、ダイヤモンドコーティング技術、家電・テレビなどの分野でも特許を出願している。

企業に対して多額の特許ライセンス料を請求したことから、特許弁護士や企業の中には彼を嫌う者もいたが、発明家として大成功を収めたと言っていい。

5位:ジョージ・ウェスティングハウス
361件の特許を持つ多産な発明家。エジソンが直流電流を主張したのに対し、ニコラ・テスラの提案した交流電流を基に、現代の送電網の基礎を作った。

鉄道ブレーキを発明したことでアメリカの鉄道網の安全性向上に貢献。彼の取り組んだ永久機関の開発研究は、後年の熱力学分野の発展に大きく寄与した。

4位:アレクサンダー・グラハム・ベル
聴覚障害者の研究から発展した電話機の発明が最も有名な発明で、聴力計、金属探知機、飛行機の前身を発明したことはあまり知られていない。ナショナル・ジオグラフィック誌財団を1888年に創設した一人という経歴も持つ。

聴覚障害者教育に熱心で、ヘレン・ケラーを指導。ヘレンは自叙伝に、「ベル博士に捧げる」と記している。

3位:トーマス・エジソン
1000件以上の特許を持つ発明王。電球、蓄音器、映画用カメラなど無数の発明をし、ニューヨークに電気を通した。

実は彼の功績の多くは他者の研究や共同研究により発展されたもので、自身はしばしば契約を破ったり、他者の功績を我がものにしようとしたりなど、若干人格的に問題があったようだが、19世紀の素晴らしい発明の数々を監督した功績は否定できない。

2位:ニコラ・テスラ
111件の特許を有する、革新的な発明家。孤独なマッド・サイエンティストとして有名で、生前はその功績が認められなかったが、現在一般家庭でも使われている交流電流の基礎を発明したのは彼だ。

エジソンが優位性を唱えた直流電流に対し、交流電流の優位性を主張したことで、二人の間に大きな確執が生まれたことはあまりに有名。彼が考案した交流電流、ラジオ、蛍光灯に代表される数々の特許と研究は第二次産業革命の到来に大いに寄与した。

1位:アルキメデス
古代ギリシャの数学者、発明家。円周率の近似値を計算し、放物線の弧の下の面積を求める計算法を導いた。機械設計にも秀で、多くの戦略兵器を考案。例えば鏡を用いて太陽光を増幅しローマ軍の船帆を燃やした道具も彼の発明と言われる。

通説では図書館で書物を読みあさり研究したとされているが、多くの発明、発見は書物に頼ることなく自らの頭脳のみで成し遂げたと言われる。

以上、偉大な発明家トップ10、いかがだっただろうか。今日の文明は彼らの功績の恩恵だが、そう言えば我々を高校時代苦しめた数式の多くも、彼らの贈り物である……ありがとう。
(文=長谷川彩子)

screenshot:Toptez.net

■参考リンク:
Toptenz.net(英文)