冬の夜空に輝くオリオン座、その肩に位置する赤い巨星ベテルギウス。地球から640光年の彼方にあり、直径が太陽の1000倍という、とてつもなく大きな星だ。オーストラリアの研究者によると、そのベテルギウスが、2012年に星の最後をむかえ超新星爆発し、地球にとって2つ目の太陽となる可能性があるというのだ。この発言に海外のネットユーザーは騒然、さまざまな議論を巻き起こしているのである。

超新星爆発とは、星がその一生を終え、最後に大爆発を起こす天体現象である。実はベテルギウスは現在急速に収縮中であり、ここ15年で大きさが15%縮んだという報告がある。また2010年には、NASAがベテルギウスの表面が変形している写真を公開しているのだ。ベテルギウス爆発の前触れが各地で観測されており、いつ超新星爆発をしてもおかしくない状態なのである。もっとも、地球から見えるベテルギウスは640年前の姿なので、実際のベテルギウスはすでに爆発している可能性もあるという。

南クィーンズ大学の物理学者ブラッド・カーター博士によると、「もし超新星爆発が起きたら、少なくとも2週間は2つの太陽が見られることとなり、そしてその間、夜はなくなるだろう」と驚きの事実を語り、さらに、「このスターウォーズみたいなシナリオは、場合によってはもっと先のこととなるかもしれないが、2012年までに見られる可能性がある」というのだ。

2週間も夜がなくなってしまったら、一体どうなってしまうのだろうか? このような大規模な天体現象ともなれば、地球に及ぼす影響も計り知れないだろう。

一説によると、超新星爆発を起こした星から25光年の範囲内は、そのエネルギーで全てが焼き尽くされるという。例えば地球から8.6光年しか離れていないシリウスが超新星爆発を起こすと、地球上の生命は確実に滅亡すると言われている。カーター博士が言うには、「たとえベテルギウスの超新星爆発が夜空を明るくしたとしても、地球上に降り注ぐエネルギーの99%は無害で、人体や地球をそのまま通過していく」とのことだ。

博士は明るくなる以外の危険性はないとしているのだが、「地球滅亡に関わる危険がある」と指摘する科学者もいる。現在のところ、有識者の間でも意見が分かれているようだ。問題の時期については、どれほど精密な天体望遠鏡や最先端のコンピュータを使っても、いつ爆発するのかを的確に予測することは不可能という。実際のところ、本当に2012年にベテルギウスが爆発するかどうかは、断言できないようである。

依然、不明な点が多いのだが、「必ず近い将来爆発する」という点では、科学者の間で意見が一致しているようだ。いずれにしても、ベテルギウスが大爆発を起こしたとすれば、世紀の天体ショーになることは間違いない。オリオンの肩がなくなってしまうのは非常に残念だが、ちょっと見てみたい気もする。

screenshot:huffingtonpost.com

■参考リンク
THE HUFFINGTON POST(英文)