防衛・航空宇宙企業のBAEシステムズが2011年1月10日に発表したところによると、同社は船舶武器テクノロジーを目下試験中だという。レーザー原理のこの装置は、海軍による海賊撃退用だが、実際に危害を加えるというよりは脅して追い払う目的で使用される。

レーザーの開発は、今日世界で横行する海賊襲撃による被害数データを受けてのものだ。国際海事局(IMB)によると、2010年の海賊による事件数は430件にも上り、2009年から5%増加した。

防止策を講じなければ海賊被害はより深刻なものになると予想される中、BAEシステムズの出番となった。すでに試験中のこのレーザーは、BAEシステムズがこれまで軍事テクノロジーの設計や試用を請け負った経験に基づき設計されており、標的に危害を与えるものではなく、あくまでも抑止力としてのシステムである。

海賊撃退レーザーシステムの光線は2kmの照射距離を持ち、遠距離照射では警告の役割を果たす。BAEによると、近距離からのレーザー照射では海賊側が武器照準を合わせづらくなるなどのかく乱が可能になるという。

レーザーの効果を、BAEのレーザー・光通信局長ロイ・エヴァンス氏はオンライン発表でこう説明している。
「レーザー照射には戦闘機が太陽の方向から攻撃をするのと似た効果がある。レーザーからの光は相手側がAK47やRPGなどの武器の照準を合わせられなくするのに十分な眩しさだが、効果が永続するわけではない」。

新式の海軍レーザーシステムは同時に複数のターゲットを捉えることができ、また既存の探知機と連携して機能させることも、単独での操作も可能となる。

営業開発主任のブライアン・ホア氏は「レーザーシステムの目的は、海賊に対し致命的・永続的脅威とならない軍事抑止力を作り出すことであり、また海事環境において有用で、操作者側にもリスクがなく、かつ経済的であるシステムの確立である」と述べている。

増加する一方の海賊に効果はあるのか。新レーザーシステムの活躍に期待したい。
(文=長谷川彩子)

screenshot:armedforces-int.com

■参考リンク
Military Suppliers & News
(英文)