どうやら世界の人口増加は21世紀最大の問題であり、地球温暖化よりも深刻なようだ。

日本では少子化が問題となっているが、世界全体では人口はけっこうな勢いで増えている。どのくらいの勢いで増えているかといえば、毎年7500万人くらい。言い換えると、毎年イギリスが1個分、地球に増えるのと同じ勢いで人口が増えているのだ。

今後60年で、世界の人口は現在の69億人から2075年の95億人でピークをむかえると予想されている。人類の人口が最初の10億人に達するまで何万年もかかっているのを考えると、やはり現代の人口増加は驚異的というほかない。

果たして、地球上に95億の人々が住むことは可能なのだろうか。『人口 ~ひとつの惑星に多すぎる人類~』というレポートの作者は、2050年までに食糧の需要は2倍、2030年までに水の需要は30%伸びると見積もっている。そして、根本的な解決策がなければ、これだけの人口を支える水・食糧・エネルギー・住居は地球にはないと警告。その結果、数十億人が飢えや水不足に苦しみ、それが社会不安につながり、最終的には国際紛争になるのだとか。

実際20世紀は石油で戦争が起きたが、21世紀は水と食糧で戦争が起きると考える研究者は多い。21世紀、増えすぎた人類は、水・食糧をめぐって争うということになるのだろうか?

実は、世界中から集まった70人以上の技術者たちによって編さんされたこのレポートは、人口増加による大惨事をさけるために、解決策を提示している。

まず、国連の「ミレニアム開発目標」をモデルにして、エネルギー・水・食糧・都市化などの諸分野に真剣に取り組まねばならないと述べている。そして、エネルギーのムダ使いをやめて、食糧の貯蔵を増やし、地下水を上手に利用するなど、技術的に解決していくことによってなんとか95億人の人口を支えるようにしなくてはならない、と。そのためのコストは莫大なものとなるだろうが、先進国が技術と資金を協力して出し合うべきだと、レポートは指摘している。つまり、技術的には95億の人類を救うことはできるのかもしれないのだ。

しかし、いかんせん、人口増加のペースは驚異的である以上、残された時間は少ない。人口増加は、技術革新を待ってはくれない。21世紀、人類は果たしてこの難問を乗り越えることができるのだろうか。人類の英知に期待したい。

screenshot:dailymail.co.uk

■参考リンク
dailymail(英文)