英ロンドンの経済学博士が、「女性の結婚観」についての調査結果を報告している。それによると、多くの女性が自分より稼ぎのある男性との結婚を望んでおり、なおかつ子育てに専念したいと考えていることが明らかになった。近年は女性が要職に就く企業も増えているのだが、女性たちは本当はキャリアを伸ばすことを望んでいないというのだ。「金持ちと結婚したい」という意見は、古い発想とも言えるのだが、激しい不況が女性たちにキャリア離れを促しているようだ。

調査を行ったのは、キャサリン・ハキム博士である。彼女はイギリスとスペインの女性を対象にアンケートを行った。その結果、「夫には自分よりも稼いでほしい」と考える女性が全体の64%となり、半数以上が結婚相手に高い収入を望んでいることが判明。また、「経済的な不安がなければ、家にいて子供と過ごしたい」と答えた女性が69パーセントにも上っているのだ。さらに、自分よりも稼いでいない男性を肯定する意見は、全くなかったである。

ハキム博士曰く、この傾向は1940年代よりも強く観られるという。その原因について、「女性がキャリアを積むことを、本当は望んでいない」という説明している。

近年は一般的に「夫も妻も同等に働き、子育ても家事も一緒にする」という家庭像が描かれているようだが、実のところほとんどの女性がそのような状態を望んでいない。育児に積極的な夫のことを「イクメン」と呼び、家庭参加を望む妻が多いように思われるのだが、仕事に専念して稼ぎを上げてくれる方が、はるかに望ましいようである。

このほかサンデータイムズでも、18~65歳の922人の女性を対象に同様の調査を行っている。そちらでも同じような結果が得られており、その背景には厳しい不況の影響がある。「女性は男性よりも、減収の度合いが激しい」とする意見があり、不況により経費削減の煽りを女性たちが受けているという。その点を鑑みると、男性の稼ぎに依存せざるを得ないのが、実際ではないだろうか。

しかし、ケンブリッジ大学ジェンダー学教授のジュード・ブラウン氏は、これらの結果について苦言を呈している。「かなり裕福な家庭でない限り、夫の稼ぎでのんびり暮らすのは不可能。現実的な意見ではない」と指摘している。世の男性たちも、現在の経済状況では大きな稼ぎを得ることは困難。「お金持ちと結婚し、家庭に入る」という女性たちの望みは、「夢」と言わざるを得ないだろう。
(田端あんじ・文責=佐藤英典)

photo: sxc.hu/scataudo

■参考リンク
To marry a rich man and stay at home with the children (dailymail.co.uk)英文