東京都青少年健全育成条例改正案が可決され物議を醸しているが、先頭に立って条例改正案を推進していた石原慎太郎東京都知事が過去に執筆した書籍が「条例改正案に矛盾する内容なのでは?」と、大きな話題になっている。

それは石原都知事が書いた書籍『スパルタ教育 ~強い子どもに育てる本~』(光文社)に書かれているもので、「本を、読んでよいものとわるいものに分けるな」「ヌード画を隠すな」などと書かれているのだ。そのほか、インターネット上で物議を醸している石原都知事の文章を一部引用してご紹介するとしよう。

・石原都知事の書籍に書かれていた一文
「子どもがどんな本を読んでいようと、親は気にする必要はない。」

「人間の想像をこえた啓示のきっかけを埋蔵している本を、親がそのわずかな人生経験で、いい本、悪い本と分けて与えるのは、人間として僭越というべきではないか。」

「人間の想像力を培う糧である読書を、なにをもってよしとし、なにをもって悪とするかほど、根拠のないものはない。そのよしあしに、親が陳腐で通俗的な道徳をもちこむほど、子どもの大きな将来性をスポイルすることはない。」

「わたくしの家庭では、妻や、母親は反対するが、わたくしは子どもたちの前でヌード写真の氾濫した雑誌を隠さぬことにしている。」

「しょせん子どもたちは、いつかの時点でナマの裸を知り、裸の肉体の交渉がなんであるかを知らなくてはならない。それを不自然に隠すことのほうがどのように悪い想像力を育て、悪い衝動を子どもたちのなかに培うかわからない。」

「考えてみると、世の親はなにがゆえにヌード写真を子どもの目の前から隠そうとするのだろうか。カンぐるところ、それは目の前の絵なり写真の肉体よりも、自分たちの肉体が美的に劣るという劣等感からだろうか。いずれにしても、美しいものを隠すということは不自然だ。」

……などなど、いま読んでもなかなか過激な事が書かれているように思える。ほかにも同書には、「いじめっ子に育てよ」、「子どもに酒を禁じるな」、「子どもに、戦争は悪いことだと教えるな」、「おじぎのしかたを教えるな」、「よその子にケガをさせても、親があやまりにいくな」、「先生を敬わせるな」などの文が書かれている。

この石原都知事の書籍に対してSF作家の山本弘先生は自身の公式ブログ『山本弘のSF秘密基地BLOG』で、「いやー、いいこと言ってるじゃないですか、石原さん! 無論、石原氏はこの文章を書く際、エロマンガを念頭に置いてはいなかっただろうが、これはマンガにもそのまま置き換えられることは言うまでもあるまい」とコメントしている。