当編集部が2010年に発売されたビデオゲームの中から最高傑作を選び出す『ビデオゲーム・オブ・ザイヤー2010』。今年の受賞作品はいったいどのビデオゲームになるのか? ありとあらゆるゲームをプレイし、とことん厳しいゲーム批評をしているロケットニュース24編集部ゲーム担当者、そして辛口ゲーム評論家のIKA-X氏が、2010年で最高だと感じたビデオゲームを発表します。

・ビデオゲーム・オブ・ザイヤー2010受賞作品
1位 ニーア ゲシュタルト(Xbox360)
発売元:スクウェア・エニックス開発:キャビア
音楽、雰囲気、グラフイック、キャラクター、ストーリー、すべてにおいて秀逸な作品。音楽が深い雰囲気を醸し、雰囲気がキャラクターの存在感と背負っている悲しみを素晴らしく表現している。これほどゲーム内の空気を表現している作品が今までにあっただろうか? 発売元のスクウェア・エニックスはニーアをシリーズ化し、ファイナルファンタジーに代わる新しい看板タイトルにするべきである。

・開発者 / 横尾太郎氏より受賞に対するコメント
こんにちは。ニーアのディレクターのヨコオです。なんだか大変素晴らしい賞を頂けたようでとても嬉しいです! ニーアはメディアとユーザーの皆様に支えられてここまで来る事が出来ました。プレイして楽しんで頂けた事はスタッフ及び登場キャラクター一同嬉しく思っております(多分)。またお逢い出来る機会がありましたら、よろしくお願いいたします!

2位 パックマン チャンピオンシップ エディション DX(Xbox360 / PS3)
発売元・開発:バンダイナムコゲームス
パックマンの緊張感にスピード感と爽快感をプラスした、正当進化系パックマン。今まではオバケに挟まれると即ゲームオーバーで絶望的だったが、瞬時の判断で回避できるシステムは秀逸。先の先の、そのまた先のルートを先読みして計画的に移動する楽しさは、他のゲームでは味わえない。気がつくと何時間も没頭している恐ろしい中毒性のあるゲームでもある。価格が1000円というコストパフォーマンスの良さも評価したい。

3位 勇者のくせになまいきだ3D(PSP)
発売元:SCE開発:アクワイア
クリエイションと探索、育成、そしてリアルタイムストラテジー的な緊張感。すべてが楽しめるゲームでありながら、「魔王を勇者から守る」という一点にだけやることを絞る事で複雑化を回避した秀逸なる作品。やり込み度に関しては上位2作品よりもワンランク上である。

・ワーストビデオゲーム・オブ・ザイヤー2010受賞作品
1位 毛糸のカービィ(Wii)
発売元:任天堂開発:HAL研究所 / グッド・フィール
「布や毛糸をゲーム上で表現したら面白そう」というだけでゲームを作ったかのような安易な作品。幼児や小学生ならまだしも、大人向けのCM作って流した任天堂の罪は重い。布や毛糸の表現から得られる新鮮味は10秒で消え、あとは延々と爽快感と達成感とスピード感のない展開が待っている。煮ても焼いても食えない駄作であり中古ショップに売りに行く気力さえ沸かない。

2位 グランツーリスモ5(PS3)
発売元:SCE開発:ポリフォニーデジタル
5年もかけて作ったわりには作り込みが甘く、観客席の人間がペラペラの紙一枚のポリゴンなのがハッキリとわかり、今までにない脱力感を感じる。徹底して作りこむということは、細部にわたって完璧に再現するという事なのではないだろうか? 物をリアルに表現するならば、その物のある空間や環境を細部まで作らなくてはならない。これが1~2年で作ったゲームなら理解できるのだが……。

3位 ゼノブレイド(Wii)
発売元:任天堂開発:モノリスソフト
この時代に不釣合いなグラフィッククオリティで、特に主人公キャラクターの顔は常軌を逸した酷さ。ストーリーは秀逸だし演出も凝っていて盛り上がるのだが、Wiiの残念な描写能力で出すゲームではない。Wii(任天堂)がWiiらしいゲームを求めているのなら、このゲームはWiiらしさを生かしたゲームにはなりえないしWiiで出すべきではなかった。PS3やXbox360で出すべきゲームであり、そうしていればストーリーも演出も生かしきった最高傑作になりえたはずである。いかんせん、このグラフィックではやる気が萎える。

協力: IKA-X